第18話
「映画、良かったな」
克樹と杏奈は映画の後で映画館のすぐ近くにあるカフェに行っていた。日曜日の午後、店内には静かなBGMが流れ、ゆったりとした空間に溶け込んでいる。杏奈はゆっくりと白いティーカップを両手で包み込んでいた。
アールグレイの豊かな香りが鼻腔を擽ぐる。
「うん」
「花崎は日曜日の練習ないんだな」
「予選大会の時はあるけどね」
「そっか」
「いつから野球やってるの?」
「小4の春から。町の少年野球チームに入ってた」
「それからずっと野球一筋?」
「強くなりたいからさ。杏奈はいつからマネージャーやってるの?」
「中学の時から。野球やってるみんながカッコよくて」
「好きなんだろ?野球が」
「お兄ちゃんが小学生の時からずっと野球やってるから。お兄ちゃんの試合とか観に行っているうちに応援したいって思った」
佑里もそうだったな……
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