第3話

「馬場君は彼女とかいるんですか?」

「あー今日来ているメンバー全員彼女いないから」

克樹が答える前に友人の細谷が言う。

「いないって。ねえ、どうする?」

「きゃあ!どうしよう!」

女の子達がざわつき始める。

「馬場君ってどんな女の子が好みですか?例えば私達の中では…… 」

女の子達は目を輝かせている。

まるで獲物を目にした女豹のようだ。

「さあ…… 」

克樹はそれだけ言うとアイスティーを飲んだ。

「馬場さんって理想高いんですね」

それを聞いて克樹は思わず噎せそうになった。

「ねえー。俺達とも話しようよ」

友人の伊丹が言った。


「私、馬場君とだったら付き合ってもいいかな…… 」

1人の女の子が何を勘違いしたのか突然そう言い出した。

「あ、ズルい。私も馬場君ならいい」

「…… 」

克樹は気付かないふりで細谷と話していた。

「馬場君はどう思うの?」

「あ、ごめんね」

克樹はそう言うと、再び細谷と話を始めた。

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