第11話

試合に負けた日の翌日は野球部は休みだった。

家にいても凹んでしまうだけなので、克樹は璃来と彩加と3人でボーリングに出掛けた。

ピンが倒れる度に3人はハイタッチを繰り返した。

「イェーイ!」

克樹はテンションが上がっていたのか笑顔が弾けていた。

それを見て彩加も思わず笑顔になる。

「次は岩ちゃんの番!」

彩加はそう言って璃来の肩をポンと叩いた。


「もう俺、限界かも。彩加が好き過ぎて」

帰り道、駅で彩加と別れた後に璃来が言った。

「告白しろよ。前からずっと好きだったんだろう?」

克樹は真剣な眼差しで璃来を見ていた。

「お前はそう思うのか?」

璃来は射抜くような目を克樹に向けた。

「ああ。彩加にちゃんと伝えろよ」

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