第32話
彩加はベンチでスコアボードを握りしめている。試合は互いに0対0のまま6回表。其処で試合展開は大きく動いた。此処まで克樹は全て3人で打ち取っていたが、花崎高校の攻撃、バッターボックスに立っているのは1番の佐久間蒼である。
蒼は克樹の投げた変化球を確実に仕留めた。大きな当たりでボールは場外へと飛んで行く。未だランナーは出ていない。ソロホームランで花崎高校が1点を先取した。
これで花崎側の応援席は一気に湧いた。花崎高校の仲間達が盛り上がりを見せる中で杏奈は複雑な心境だった。
克樹……
克樹は今は敵である。だが杏奈には他の面々のように素直に喜ぶ事が出来なかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます