第57話動き出す

 小香シャオシャンは、山本五郎左衛門と神野悪五郎と久保村家のリビングのテーブルの席で向き合って話をした。

 山本五郎左衛門と神野悪五郎の2人はすでに、酒呑童子が暴れているのを知っていた。

雷小香レイシャオシャン、お前の覚悟はできているか?」

 山本がそう尋ねると小香シャオシャンは真っ直ぐ見て

「はい!勿論です!」

 力を込めて返答した。

「立派になったな。雷小香レイシャオシャン

 神野悪五郎は感心した。

「ありがとうございます」

 小香シャオシャンは頭を下げた。


 するとテレビで酒呑童子が新宿で暴れてるというニュースが流れ、その場にいる全員に緊張が走った。

「今の聞いたか?雷小香レイシャオシャン

「今すぐ新宿へ行き、酒呑童子を倒して来い」

 山本五郎左衛門と神野悪五郎からそう言われ、小香シャオシャンは立ち上がり、童子切安綱を持って家を出ようとしたが、虎太郎と伊代の心配そうな表情をしていたのが視界に入り、立ち止まって

「虎太郎先生、伊代さん。大丈夫だよ!必ず帰ってくるから!」

 そう言って小香シャオシャンは黒雲に乗って新宿へ向かった。


 それから20分後、小香シャオシャンは新宿に着いた。

 新宿はすでに人々が酒呑童子から逃げていてまるで地獄だった。中には大怪我をしている者がいた。この様子を見た小香シャオシャンは急いで酒呑童子を探した。酒呑童子は、歌舞伎町で人々を襲っていたが、すぐに小香シャオシャンは歌舞伎町に辿り着き、それを阻止した。

「貴様、まさか…」

「そう。私は雷小香レイシャオシャン。アンタの部下を倒した女だ」

 小香シャオシャンは睨みつけた。

「よくも俺の部下達を!!!!」

 酒呑童子は発狂した。

 小香シャオシャンは童子切安綱を振り翳したが、すぐ交わされた。

「那家伙很强(あいつ強い)」

 小香シャオシャンは呟いた。

「お前を殺してやる!」

 酒呑童子は肉食動物のような鋭い爪で小香シャオシャンを襲おうとしたが、小香シャオシャンはそれを交わそうとしたが、酒呑童子の鋭い爪が小香シャオシャンの左目を引き裂いた。小香シャオシャンの顔の左半分は流血しだした。

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