第2話東京迷子
中国で虐められた事がきっかけで、日本へ逃げて来た
2023年5月11日。
今、
「まあ、いいか。東京行こう」
成田空港から成田エクスプレスで東京まで来た
「どうしよう…。日本に知り合いいないし、私…」
困る
上野恩賜公園に入ると木々が青々と茂っていて
「どうしましたか?」
「あなたは…」
妻が不審がっていた。
「私は怪しい者じゃありません。悲鳴を聞いて駆けつけたんです」
「いや、実は妻が結婚指輪を落としちゃって…」
夫は自分近くを指差した。
「だいたいこの辺りなんだけど、君、どうするの?」
夫は不安そうに
「私が探してみせます!」
と
「な、何言ってるの?君みたいな子供が…」
「探せます!お願いします!」
と
「おい!君!」
と夫はスワンボートから覗いた。
「頑張れ!頑張れ!」
と夫婦は叫んだ。それにつられて通行人達も皆、応援した。
池から上がると夫婦に結婚指輪を渡した。
「どうぞ」
「ありがとう!最初はどうなるか心配したよ!」
と妻が涙を流してお礼を言った。
それと同時に通行人達から拍手を受けた。
それから夫婦はタオルに包まった
「いえいえ。私なんて…」
「いや、君凄いよ!どうやって探したの?」
夫が尋ねると
「え…信じられないかもしれませんが、妖術を使って…」
「妖術?じゃあ、やっぱり妖怪はいるんだね」
妻が関心していると
「やっぱり?日本は妖怪と人間は共存してるんじゃ?金長牡丹が動画で話してたよ!それに私は父が妖怪で母が人間なんだよ!」
と
「あのね、皆私らと姿は変わらないから本人からカミングアウトされないとわからないんだ。それに、金長牡丹って牡丹の事か!ていうか、君が妖怪と人間のハーフとかマンガみたいだね」
と夫が優しく話すと
「そうか…。日本では動画やネットニュースの通り、妖怪と人間は共存してるんだ…。中国からこっちに来てよかったよ」
と
「君、中国から来たの?」
「うん。私が妖怪の血を引いたり妖術使っているから学校で虐められていて耐えられなくて1人で逃げて来たんだ」
「よく1人で逃げてきたんだね」
「うん…。親とお祖父ちゃんお祖母ちゃんには探さないでって置き手紙してきた」
「そうか…。でも家族は心配してるよ」
「いいの!訴えても何も解決しなかったし、それに日本に住むの夢だったんだ」
「君がそう考えてるなら私達は応援するよ」
と夫は言った。
別れ際に、
長曾我部夫婦と別れた
そこから銀座線に乗り、終点の浅草まで来た
上野同様、
その間に写真を撮ったりしていると喧嘩をしている声が聞こえ、走ってみると大男が高齢女性から鞄を取ろうとしていた。
「何するんだ!ガキ!」
と
「やめろ!お婆さん嫌がってるでしょ!」
「離さないと吹っ飛ばすぞ!」
「ちゃんちゃら可笑しい!そんなことできるはずないだろ!」
大男が大笑いしたと同時に
「クソガキのくせに!」
と言って逃げて行った。
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