第34話星熊童子③
遡る事、数週間前。
「
水吉丸からそう聞かれたら
「勿論です!」
堂々と答えると水吉丸は
2035年4月25日。
「何か儂等に用があると聞いたが何だ?」
山本五郎左衛門が尋ねると
「単刀直入に伺います!どうしたら、人間と妖怪が手を取り合った平和な世の中を作っていけるのでしょう?」
「何を言うかと思えば…」
「人間と妖怪が手を取り合った平和な世の中だと…」
思ってた答えと違うと気づいた
「申し訳ございません…あの…」
気まずくなり、謝った。
「わかるだろ!酒呑童子が手下従えて暴れてんだぞ!」
山本五郎左衛門がテーブルを叩いて怒鳴った。
「それを手を取り合った平和な世の中と吐かすな!」
今度は、神野悪五郎が怒鳴った。
「申し訳ございません!」
「酒呑童子や手下なんて倒せないだろ!お前のような小娘が!」
山本五郎左衛門が
「倒しました…。以前…手下の1人、金熊童子をこの童子切安綱で倒しました!」
すると、童子切安綱は、テーブルの上で立ち、山本五郎左衛門と神野悪五郎をキョロキョロ見るように動いた。
「なんと…」
山本五郎左衛門は驚いた。
「まさか、こんな小娘が童子切安綱で…」
神野悪五郎は童子切安綱を触った。
「本当に手下を倒したのか?」
山本五郎左衛門が尋ねた。
「はい!倒しました!だから他の手下を倒し、最後は酒呑童子を倒します!」
「
山本五郎左衛門が膝を叩いた。
「え?」
「酒呑童子らを倒す事が平和な世の中にする事だ!」
山本五郎左衛門が言うと
「お前も前から気づいてただろ?」
神野悪五郎が言った。
「酒呑童子の前まであまり明確ではなかったんですが…」
「
山本五郎左衛門は頭を下げた。
「顔を上げてください!私はただ平和な世の中になりたいだけです!」
「その強い願いがあればなんでもできるぞ」
神野悪五郎が言った。
「かしこまりました!ありがとうございます!」
2035年5月3日。
世間はゴールデンウィーク。旅行客が街に溢れていた。
そんなタイミングを狙って星熊童子はターゲットを探していた。
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