第8話小香vs甲斐憲子
「あなたね!私の髪をこんなふうにしといて訳わからない事言ってんじゃないわよ!生意気な子ね!素直な子に私がしてやる!」
甲斐憲子は再び
「
照子は
「さあ、照ちゃん!保健室はもう行かないで!あなたは高校生よ!自分1人で乗り越えなさい!それと、庇ってる化け物とは関わらないで!」
甲斐憲子が照子の腕を掴もうとすると鬼塚と
「化け物…聞き捨てならないですね。悪かったですね。化け物で…甲斐憲子さん、あなた今差別発言しましたね?」
鬼塚が静かに怒った。『化け物』は昨今差別用語としてTVなどでも使われるのを禁止された。牛鬼の鬼塚と祖父母と父を妖怪に持つ
校長は
「伯母様、今の発言はよろしくないですし、子供に対してこんな怪我を負わせていいのですか?」
だが、甲斐憲子は納得出来なかった。
「私は姪のために言ってるの!口出ししないで!」
甲斐憲子は鬼塚と
「あなた達は何でも屋でしょ!何でも屋って人を傷つけるためにやってるの?違うでしょ?何でも屋は誰かを助けたり役に立ったりするためでしょ?こんなの何でも屋じゃない!警察に通報しなきゃ!」
甲斐憲子はスマホを取り出したが、
立ち上がった
「おい!差別発言ババァ!お前のやってる事は毒親同然だよ!」
それを聞いた甲斐憲子は
「は?」
そう言ってイライラし出した。
「さっきから照子さんを無理矢理保健室から引き離そうとするし、私や鬼塚さんみたいな妖怪を蔑む言い方で不快なんだよ!照子さんはお前の言動のせいで自殺したくなった時あったんだよ!もう照子さんを奴隷のようにするな!」
「照子さん、保健室のおかげで自分が苦しんでいるのを誰かに言えるようになったし、心の拠り所ができたからこの学校入学する前より気持ちが軽くなったって話してたわ。聞いたと思うけど。お前をそれをわかってあげずにいた。馬鹿じゃないの!わからないんだからもう照子さんに異常に執着するのやめな!」
周りは
「照子さんと私やここにいる全員の前に二度と現れるな!馬鹿!」
甲斐憲子はその場に座り込んで泣いた。すると
1週間後の2023年5月26日。
照子の両親が何でも屋を尋ね謝罪をした。照子の両親曰く、あれから水戸雪乃と山寺孝子だけでなく、担任や他の教師や同級生、先輩、後輩が照子の事を気にかけたりするようになった。問題を起こした甲斐憲子は学校を出入り禁止になり、それをきっかけに母親の実家がある山形県で祖母と伯父夫婦と生活しているそうだが、騒動を聞いた祖母と伯父夫婦は激怒したようだ。
4日後の2023年5月30日。
照子は伯母の事で謝罪をし、
「ねぇ、
お礼を言われた
「私、今回でね、憲子ちゃんを反面教師にして生きていこうと思うんだ」
そう決意した照子の顔は逞しかった。
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