第55話対決、茨木童子

「誰がお前の妻になるんだよ…。今まで私の大事な人を殺して…」

 小香シャオシャンは怒りに震えていた。

 茨木童子はニタニタしながら

「あー、蓮さんだっけ?あんな人間忘れなよ。妖怪の血ひいてるお前にはやはり俺のほうが…」

 すると、小香シャオシャンは遮って茨木童子を蹴飛ばした。

 小香シャオシャンの足は茨木童子の顔面に直撃し、茨木童子の鼻と口から流血していた。

「てめぇぇぇ!」

 茨木童子は叫ぶと、小香シャオシャンは全速力でその場から逃走したが、茨木童子は追いかけて来た。


 小香シャオシャンは自分が泊まっているホテルの近くまで来たが、茨木童子が追いついてきてしまい、剣を振り翳したが、小香シャオシャンはそれを避けた。

 小香シャオシャンは、童子切安綱を抜いて茨木童子に対抗した。

 周りの一般人は何事かと思い、その闘いを見ていた。中には、スマホで撮影していた。

 それを気にせず、小香シャオシャンは茨木童子と戦っていた。

「ここで殺して中国にお前の首を送りつけてやる!」

「黙れ!你这个混蛋!(このクソ野郎!)」

 小香シャオシャンは、茨木童子の攻撃を避け、ジャンプし、着地した。

「蓮さんの何がわかる!お前に何がわかる!これ以上侮辱するような事を言ってみろ!この童子切安綱で喉元を切り裂いてやる!」

「やってみろ!」

 小香シャオシャンはその間に隙を見つけ、童子切安綱で力いっぱい茨木童子の首を切った。切られた首の断面から血飛沫をあげ、周りは阿鼻叫喚だった。

 すると、茨木童子の体は灰のように散っていった。


 翌日、小香シャオシャンは東京に戻り、心配していた久保村夫妻とアルバイト先の同僚達に元気な姿を見せた。


 だが、茨木童子を殺された酒呑童子は黙っていなかった。

 自らが出て小香シャオシャンを殺害する事を決意した。

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