概要
真実を追う男 だます男 熾烈な諜報戦の先に見えてきた密約とは……
2017年春、新聞社の特派員としてモスクワに赴任した本田一馬(40)は、反体制政治家の集会でフリージャーナリストのセルゲイ(38)と知り合う。デモ隊の鎮圧騒ぎに巻き込まれた本田は、セルゲイの家に匿われ、妹のアリアンナ(31)の美貌と優しさに心惹かれる。本田の祖母は、北方領土からの引揚者。セルゲイとアリアンナはウクライナの出身だった。
この頃、日本の江藤総理とロシア大統領の間では北方領土四島のうち、「歯舞・色丹」の二島返還をめざした交渉が行われていた。これに対して反体制政治家・ビルデルリングが、四島の全面返還をめざしていることを知った本田は、北方領土にルーツを持つ外相・黒崎昭造を巻き込んで四島返還の可能性を模索する。ところが、正体不明のテロリストによってアリアンナは本田の目の前で殺害され、
この頃、日本の江藤総理とロシア大統領の間では北方領土四島のうち、「歯舞・色丹」の二島返還をめざした交渉が行われていた。これに対して反体制政治家・ビルデルリングが、四島の全面返還をめざしていることを知った本田は、北方領土にルーツを持つ外相・黒崎昭造を巻き込んで四島返還の可能性を模索する。ところが、正体不明のテロリストによってアリアンナは本田の目の前で殺害され、
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!〝小説らしきモノ〟と一線を画す、正に〝小説〟。その醍醐味をごらんあれ。
カクヨムで「これが〝小説〟と云うモノか!」と思った作品が二つあります。
ひとつは〝同志少女よ、敵を撃て〟、もうひとつがこの作品です〝読む〟と云うことに関して、全く淀みなくスラスラ読める。「本を読むと云うことはこういう事か!」と気付かされる作品です。さすがは〝この文庫がすごい大賞〟の最終選考に残る作者様です。
残念な事に、自分の作品と何が違うかまったく解らないことが悔しい。
内容についてカクヨムでは珍しい大人向けサスペンス小説。昨今の世界情勢に翻弄される記者の話で、思ったよりアクションありのエンタテインメント作品です。エピソードは、少し盛り過ぎの感あり(笑)。
本格的な小説の文…続きを読む - ★★★ Excellent!!!一体何が真実なのか……。緊張感が漂うミステリー
日本の大手新聞社に勤めている主人公は、海外に単身赴任をしています。
そこは、多くの政治的な問題を抱えた国で、治安も悪くなっていました。
そして、ある政治家の演説会で取材をしている時、デモ隊と警察がぶつかる騒ぎに巻き込まれてしまった主人公。同業者と思わしき男性に声をかけられますが……この男は、敵なのか、味方なのか。
一つ一つの出来事や、近付いてくる全ての人が、怪しく見えてしまいます。
ミステリーのジャンルですが、サスペンスというジャンルがあれば、そちらの方が相応しいような、緊張感がある物語です。それに、物語の先がどうなるのか、全く読めません。
ミステリーや、サスペンスが好きな方は、ぜ…続きを読む