概要
教師を目指す同志として勉学に励み、委員活動に勤しむ日々を過ごすが、佐久田は出兵してしまう。
時代は帝国主義。時代の流れに翻弄され、傷付いた二人が見た未来は――。
*史実とは異なるため、異世界ファンタジー扱いです。この国のどこかであったかもしれない、と思っていただけたら万々歳。
*明治・大正を参考にしておりますが、異なる制度や仕組みの設定も盛り込まれております。調べてもわからない部分は都合のいい世界観として作っております。ゆるくお楽しみください。本当に書きたいのは彼らの関係です。勝手ではございますが、ご了承くださいませ。
*ゆあんさま主催、自主企画「筆致は物語を超えるか」に参加した作品『空に走る』より
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!やさしく、せつなさ含む、和風の恋愛譚
教師を育成する高等師範学校で出会う葵さんと佐久田さんの物語です。
ほんのりファンタジーがお好きな方、和風恋愛ものがお好きな方に特におすすめ。
図書委員の活動や日々のやりとりのなか、近づいていく二人の姿があたたかく、じんわり降り積もっていくような互いへの優しさがとても印象的でした。
からの後半。佐久田さんが、学校を出てからの日々は、どうしようもない現実に打ちのめされながらも、それでも前に踏み出して、その先で、らしくあった葵さんが印象的でした。
友人同士の三人娘なやりとりも癒しでおもしろく、でも彼女たちが出会ってくれてお互いに傍にいてくれて本当によかった。
終章後はごほうび回でした!(感涙)…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋は散ったけれど、未来への蕾は膨らんでいた。だから、笑って?
恋愛ファンタジーが好きという方、是非お読みくださいませ。
前半は若さ溢れる両片想いに悶えられ、後半は切ない恋に悶えられますから。
そんな恋模様も、この世界だからこその恋模様。
教師という夢のための勉学と同時進行で近づく二人の心の距離にときめいて。
『お国の都合』な戦争の中、前線と国元の温度差に涙を我慢できなかった。
そんな物語に付けられた典雅なタイトル、皆様どうお読みになったでしょうか。
女優さんのお名前で知られていますが、『咲』という字は『えみ』とも読みます。花が開く様と満面の笑みを同じ文字で表すって素敵ですよね。
ということで『てんとえむ』。見上げれば広がる空、未来に向かって笑顔を向…続きを読む - ★★★ Excellent!!!文明開化の時代漂う異世界ファンタジー。初々しい二人が紡ぐ、絆の物語
15話まで読んだレビューです。
明治・大正時代の雰囲気を漂わせる中で、異能と呼ばれる特殊な力を持つ人々が存在する世界を描く異世界ファンタジーです。
主人公は教職を目指しているものの引っ込み思案な女の子。そして彼女に別の世界を垣間見せてくれる同級生の彼との出会いから物語は始まります。
現在はその学生時代が描かれている段階です。殻を破ろうと努力する主人公、友人たちとの日々。そして、恋になりそうで辿り着くにはもうしばらくかかりそうな二人。彼らの気持ちが少しずつ近づいていく過程が丁寧に描かれています。
だけどあらすじによると、学生時代だけがメインの物語ではなさそう。物語は戦争へ向かい始め、…続きを読む