雲神様の箱

作者 えん堂

90

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★★★ Excellent!!!

――

読了。
面白かった!

古代史というのはそれだけで謎だらけ、その謎にファンタジーを絡めて、なんとも読み応えのある物語になっています。

主人公セイレンは、まつろわぬ民、土雲一族の娘。
そのセイレンが知らない、一族の謎。
土蜘蛛一族とのかかわりが明らかになっていく過程は食いついて読みました。

才覚にあふれ、一筋縄ではいかないリーダー、雄日子。
人の上に立つ王として笑みを浮かべ、冷徹に選択する雄日子には不思議な魅力があります。

物語はこの二人を中心にしながら、大和朝廷との対立が描かれていきます。
それぞれの立場や信念、思惑などが物語を立体的にしています。

いつも更新が待ち遠しかった。
古代史好き、ハイファンタジー好きなら楽しめるはず。
お薦めです。

★★★ Excellent!!!

――

――ここは本当にカクヨムなのか?
  なんだ、この圧倒的な面白さは!

冒頭の緊迫する場面から、いきなりジェットコースター感覚。物語世界に突き落とされる醍醐味を久し振りに味わいました。

謎の武具「雲神様の箱」を持つ主人公セイレン。
理不尽な運命に立ち向かう少女の素直な心と凛々しさに胸がときめきます。

もしあなたに、歴史や古代に知識や感心がなくとも、この波瀾万丈の物語「雲神様の箱」は楽しめると思いますが
読み進むうちに古代の魅力の虜となるかも知れません。

軽やかな筆遣いで、風景や人々の暮らしがさりげなくも鮮やかに描き出されます。
古代という史料の乏しい時代を書く為に、どれだけの史料を読み込まれたのかと思うと
作者の古代への愛情を思わずにはいられません。

この名作を、一日も早く書籍にして欲しいです。

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★★★ Excellent!!!

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 その時代、その場所、その人物―歴史上に存在したものは、資料を読み重ね、読みほどいて、輪郭が見えてきます。
 その見えてきた輪郭が、物語を求めて、ぽっと光り出すのを、この作者は捉えることができるのでしょう!
 光る輪郭に肉を付け、色を塗り、生命を吹き込み、粗野で大胆にして乙女心が垣間見える、とっても魅力的なヒロインと、彼女をとりまくさまざまな立場の人物たちを、作者は導かれるままに生み出していったのだと思います。
 読み進めながら、ヒロインが捉える匂いを、音を、吹き抜ける風を、同じように感じました。
 極上のファンタジーです!
 
 一章を読み終えたのでレビューを記させていただきました。
 続きを読むのが楽しみです!
 

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★★★ Excellent!!!

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一言でいって、王道のハイファンタジーです……でも、とても読みやすい!

双子を禁忌とする古えの一族で、双子の妹として生まれたばかりに、一族の穢れ、「災厄の子」として不条理な扱いを受けてきた少女セイレン。

まるで少年のような言動と素直な心を持つヒロインを、つい応援したくなります。迷いながらも自分の居場所を作って行く姿に共感を覚えます。
生まれ故郷では命の価値さえないような扱いを受けていた彼女が、見知らぬ土地で多くの人間と触れあい、成長していく過程が丁寧に描かれています。

そんな彼女を側で見守る男達もとっても魅力的…これ以上はネタバレになってしまいそうなので、あとは読んでからのお楽しみ、という事で。

作者さまは「日本古代マニア」とおっしゃるだけあって、日本古代史最大の謎、とされる継体天皇の若かりし頃の物語を、史実と想像を交えながら、とても読みやすい文体で描かれています。

歴史・時代もののジャンルになってはいますが、戦乱の世はもちろん、呪術あり、切ない恋の物語もある、古代の日本が舞台の珠玉のハイファンタジーです。

今後も楽しみながら読ませて頂きますね。

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★★★ Excellent!!!

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読んだら懐かしい気持ちになりました。
というのは、私が思春期のころ読み漁ったYAのファンタジーの香りがしたからです。

主人公の女の子は、なかなかハードな環境ながら素直で根性があって、好感が持てます。
彼女はこの世界のなかで、どこにも属さない異邦人でしょう。
故郷にあっては災いの子、故郷を出ても謎多き民族の娘という立場です。
どこにも属さない主人公の視点だから、読者も彼女の視線に寄り添って、見知らぬ古代の世界に思いを馳せることができます。

他のキャラクターもそれぞれしっかり個性があり血が通っていると感じます。
部下に慕われる若王、雄日子は英雄ですがどこか不気味さも感じます。私のお気に入りは、面倒見のいい藍十です。

文章も読みやすく、世界観がしっかりしています。
女主人公で、良質なファンタジーは少ないので、嬉しいです。

★★★ Excellent!!!

――

無事完結されたので僭越ながらレビューを一筆!

膨大なweb小説のなかからどうやってこの物語に辿りついたのか、今となってはもう忘れてしまいましたが、読み始めてすぐに「怒れるヒロイン」セイレンの姿に惹きつけられたのを鮮烈に覚えています。
彼女はいつも何かに怒っていて、苛立っていますが、自らの足で立ち、立ち向かいます。独特のリズムで描かれる古代の風景は美しくどこか不思議で、そのなかで物語の核となる「雲神様の箱」を握って、彼女はひとり懸命に戦います。
対して、この物語のもう一人の主人公とも言える雄日子は不気味なヒーローです。邪術と古い血脈のなかを革新性と独創性をもって台頭してくる若き王、という立ち位置なのですが、笑顔の裏で何を考えているか分からない、不安定な内面を隠し持つ、何面体もの魅力をもつ男です。
この二人が相対したとき、物語は動き始めます。

面白いです。是非。

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★★★ Excellent!!!

――

極めて完成度の高い、古代日本を舞台とした伝記アクションです。
正直、プロじゃないの? …と訊きたくなる作者の技量。

何が悲しいって、これ程の作品でありながらカクヨム内で正当な評価を受けているとは言い難い、この現状です。
なんでよ? なんでこれしか星がついてないの!?

その理由はきっと、文字数・話数が多いから、ジャンルが歴史だから、などというツマラナイ原因であることは、容易に想像がつきます。

でも、今はGWなのだから…長編を読むにはもってこいだと思いませんか?
確かに話数こそ多いものの、主人公の性格と軽妙な語りによって とても読み易い構成になっていますよ?


この作品が大勢の人の目に触れて、堂々とランキングに名を重ねることを強く願います。

面白いものを読みたいと探し求めているアナタ! ここにありますぜ! 

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★★★ Excellent!!!

――

 人物造形が非常に魅力的である。

 慣習上のタブーから誕生と同時に忌まわしい存在とされた少女セイレンを、本作は深刻ぶることをしない。これは読んでいて安心できる。
 悲惨な境遇ではある。
 セイレンは、恨み、妬んで、あらがい、あきらめ、口惜しさに歯ぎしりする。
 どす黒い物を抱えつつ、心根はねじけていない。
 虐げられ続けたゆえに閉塞感の中にいた彼女が、雄日子たちに安心していく様はとても沁みるものがある。
 
 そして、一見善玉の雄日子が、なんとも複雑怪奇な容貌をしめす。大度であり王者の風を持ってはいるが、時折垣間見せる不可思議ともいえる情動に、読み手は一抹の不安をおぼえ、物語の先行きに注目せざるをえない。
 セイレンの出自である土雲のモチーフは、史的にはまつろわぬ民である。天照の血統に属する雄日子との関係が、今後どのような展開をみせるのか予断を許さない。

 最後に、史実に独自の設定を織り込んだ呪術の世界は、これもまた魅力的であることを力説したい。

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