概要
だが、私には文章が書けぬ。
ナーセリの誇り高き騎士ユリウスは、武勇一辺倒、職務上の文章さえ書くのを厭うたちであった。そんな彼が筆を執ったのは、忠誠を誓う王のためではない。隣国で開催された武術大会の晩餐会で出会った麗しき令嬢、カタリーナ嬢に手紙を書くためだった。
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- ★★★ Excellent!!!武骨な騎士、令嬢へ想いを伝えるべく手紙の書き方を覚える。
騎士ユリウスは王国に忠誠を誓った、剣の道に生きる者。自分の屋敷中に彩りを与えている花にもとんと興味がない。1番の不得手は「書くこと」。報告書一つにも四苦八苦。
魔人彷徨う辺境で、戦いに身を置くことの方が身体に馴染む。隣国との武術大会ののち開かれた懇親会、煌びやかな場はどうも居心地が悪い。しかし、話といえば戦いの話ばかりのユリウスのことを、目を輝かせて知りたい、という令嬢が1人……。かくしてお互いのことをもっと知りたい、と願った2人は、文通を始める。少しずつ、少しずつ。
このユリウスの立ち居振る舞いにものすごく惹かれます。一つ一つのセリフ、微笑み、その堅固で誠実なさまが目に浮かぶようで、ひた…続きを読む