話題沸騰の超大作「アルマーク」で作者様を知り、珠玉の諸作品を夢中で読み進めて来ましたが、本作はとりわけ素晴らしいです。武骨な騎士が異国の令嬢と文通を始める、という温かい主題ですが、どんどん不穏さを増す壮絶な世界設定もあり、幸せな大団円なのか悲愴な結末なのか、あるいは・・・? とドキドキしながら夢中で読了しました。
騎士ユリウスは王国に忠誠を誓った、剣の道に生きる者。自分の屋敷中に彩りを与えている花にもとんと興味がない。1番の不得手は「書くこと」。報告書一つにも四苦八苦。魔人彷徨う辺境で、戦いに身を置くことの…続きを読む
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