第153話 拝見

「これが港町。」燦燦と輝く太陽と、少し遠くに見える青い海。町並みはどこか中世風に統一されていて、まさに一面が美であふれていると言えた。そんな美しい港町に僕と老紳士は足を踏み入れた。そこでやはりというべきか、とてもお腹減っていたのでまずは、何かおいしいものを食べられるお店を探すことにした。僕たちがこの町に来ることを知っていたかのように、町の入り口に海で採れた食材を扱う料理店を見つけた。


「見事な建物よ。」老紳士もお腹が減っているかは分からないけれど、僕と老紳士はそのお店に入った。『こちらにどうぞ。』と言われた席に座り、小さな冊子のようなものに手を伸ばした。それはこの店で注文ができる料理の一覧だった。僕はそれを老紳士に進めるように渡した。老紳士はその冊子を手に取り中を見た瞬間に、僕にその冊子を返した。先に選べというとこだろうか?僕は冊子を受け取ると、味の予想できなそうな『天候魚の味付け卵包み』をすぐに選んで老紳士に冊子を渡した。

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