第4話 修業の儀

 父さんに聞いたところによると、この世界では10歳になると、修業の儀と言う恒例行事があるらしい


 この修業の儀という物は、ペナルティを受ける代わりに、誰でも適正の職業が分かるという優れ物で、受ければ将来に――この先の人生に大きく関わって来るそうだ。


 珍しい職業であればかなり優遇され、王城で働く事も出来るらしい。


 そして僕も、皆と同じように楽しみにしていた。自分の職業が何か別れば、何を伸ばせば良いか分かるからだ。


 しかし、ペナルティとは何なのだろうか。日本にいた時のペナルティは、スポーツのプレイ中に反則した時に課される物だったり、罰金や罰則だったりする物だが、この世界ではかなり違うようだった。


 父さんに聞いたところによると、父さんのペナルティは「左手の小指が少し動かしずらい」で、

母さんは「少し太りやすい」という物だった。


 だから母さんはダイエットを頑張っているのか。


 思ったより、酷いものがなくてよかった。


 ――その後は紆余曲折あり、ゲーテ父さんに剣術を、キセル母さんには、この世界の言語や会話の仕方などを教わった。


 僕はそんな幸せな日々を、送り続けていた。




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 あれから8年が経ち、10歳になった。


 剣術のレベルは11になり、言語理解のレベルは5になった。


 毎日しっかり修行したお陰でレベルがかなり上がった。でも――修行は大変過ぎた。 成人未満の子供にさせるには、余りにも難易度が高かったと思う。


 ただ、今は置いておこう。全ては僕の為だったと思うし、レベルを上げておいて損は無い――と思う。


 前にも説明した通り、この世界では、1年に1レベル上がるくらいなので、8年で11レベル上げさせられた僕は、かなり凄いと思う――多分。


 そしてこの世界では、レベルアップすると、(レベルが上がりました。)というアナウンスが頭の中に流れるので、とても分かりやすい。


 因み言うと、魔術のレベルは0から変わっていない。使えてないから当たり前だか、見る度に少しテンションが下がる。


 そして10歳という事は、僕も修業の義を受けられる事になった――


 特に変わった事は無く、キセル母さんとゲーテ父さんに暖かく送られて、修業の儀に挑んだ。


  ――修業の儀は、村外れにある教会で行われた。


 少し薄暗い協会の中で、みんなそれぞれの面持ちで修業の儀に挑んでいる。


 知らない男の子が僕に、声を掛けてきた。


――「緊張するよね、みんな。」


僕は「そうだね。」と、あっさり答えた。みんなガラスの玉のような物に手を当てて、呪文を唱えている。


 ――結構緊張するな。これで将来が決まる事になるから、緊張するのも当たり前か。


 僕の番が来た。ガラスの玉に手をかざしさて

指示された呪文を唱えた。


――「我は闇を払うもの、我は光を守るもの、我らに天命を与え下さい。」


 この言葉を僕が言った瞬間、アナウンスが脳内に流れた。


「職業・勇者に転職します。勇者のペナルティにより盲目が課せられます。」


 勇者――?盲目――?理解しきれてない単語が多すぎて、頭がパンクしそうだ。


――落ち着け。――落ち着け。――落ち着け。


 ――何度自分に言い聞かせても、過呼吸が止まらなかった。――これはやばい。





 ――僕は、気絶した。






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 どうも椋鳥です。


 かれこれ4話まで来ましたが、小説を書くのはとてもむずかしいですね。これからも頑張っていくので、応援よろしくお願いします。


 最後になりますが、誤字脱字等ありましたらコメントで書いていただけるとありがたいです。


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