第15話 提案


 今考えるとあの提案、引き受けて本当に良かったと、心から思えた――



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 ダンジョンを攻略するに当たって、必要な情報を聞いたら、お爺さんはこう言った。


「ダンジョンは全部で10階層じゃ、各フロアにボスモンスターが一体いておって、進む程に敵は強くなるんじゃ、後、氷系モンスターが徘徊しておるから、その対策を取っておくのが吉じゃ。まあ、こんなもんなもんかの?」


 僕はこの依頼を受けて大丈夫なのか?段々不安になって来た。



 まあ、少しは強くなったから、なんとか出来る

 

 ――はずだ。



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 閑話 〜オムオムの店〜



 僕はこの町の名物料理、オムオムを食べに行った。


 日本で言う、オムライスを巨大化した様な見た目のレストランだった。いい匂いがしてくるが、見た所――かなり怪しい人達が沢山居た。


 入ろうか、いや、面倒事になりたくないな。本格的に悩み始めた頃、僕のお腹から音が鳴った。


「キュルゥゥゥゥゥ」


 体は空腹なのかも知れない――本当にどうしようか。

 

 ――やっぱり背に腹は変えられない。そう思った僕は、恐る恐る店内に入った。


 少し冷えていた体に、温風が当たった。


 ――なんて暖かいんだ。そしてこの、何とも言えない素晴らしい香り。


 店の中じゃないと、感じる事は出来なかったのか――ここに来てよかった。


 いや待て、何で僕は店に入って香りを嗅いだだけで満足しているんだ?


 僕はまだ、水も飲んでいないのに――いや、ここ最近まともな物を食べてなかったかからかも知れない。


 そして、綺麗な店員さんがやって来た。


「ご注文はお決まりですか?」


「オムオムをお願いします。」


「すいません。今、在庫が切れてしまって、オムオムが出せないんですよ。」


 ――嘘!食べれないの?


 僕はがっくり項垂れて、パスタを注文した。


 パスタを食べた後、僕は逃げるように宿へ戻ろうとした。


「ありがとうございました〜」


 元気の良い声に送られて、僕は宿へ帰った。


 ――オムオム。いつか絶対に食べてやる。


 僕は心に誓った。


 

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 そんな事がありながらも、ダンジョンに潜る為の用意が、一通り終わった。


 今までダンジョンでは、葉っぱばかり食べていたので、保存食があるのは本当に心強い。


 ――不老不死でも、お腹はすくんだよね。


 村の皆に見送られながら出発した。初めと比べると――大違いだな。


 皆にお礼を言いながら、僕は旅立った。


 ――さあ、ダンジョン攻略だ。


 馬車で暫く移動した後、依頼主に案内されて向かったのは、高山地帯だった。


 依頼主が言った。


「この連なる山の中からダンジョンを見つけるのじゃ。」


 ――僕は運が、悪いのかも知れない。




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どうも、作者の椋鳥です。


なんと、皆さんの応援のお陰で、400PVに行くことが出来ました。本当に嬉しいです。


これからも頑張って行くので、応援、宜しくお願いします。


最後になりますが、誤字脱字等がありましたら、コメントでお伝えいただけるとありがたいです。





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