第81話 いれもの
1日のうちに何度か鏡を見る。
目の前に写っているのは当然自分。
鏡に映る自分の顔を眺めていると、
時々変な感覚になる。
自分を見てるんだけど、コレっていれものみたい。
肉体っていう、いれもの。
身近なもので表現するなら容器。
自分だけど、自分じゃないような変な感覚。
脳の中で、俯瞰して見ている感じ。
自分の中にある精神みたい部分から、外側を見ているような。
自分の肉体は着ぐるみのようなもので、
目に見えない神経というか、心の声というか、
心の中の自分が、鏡に映るものを見て考えてしまう。
自分は一体何をしにこの世に来てるんだろう。
なぜここに存在してるんだろう。
お前は誰?
って。
よくわからない感情になることがある。
こんなとき改めて思う。
自分は変なんだな。
自分は変わり者。
普通の人はこんなふうに自分のことを感じることはないと思うから。
そう思うと、落ち込むというか、妙に悲しくなってしまう。
自分が変だということに。
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