第82話 カクヨム癒し

私が育った家族は、親も私もお互いにまぁまぁ何でも気軽に話せたり、相談できる関係だ。

私が40を過ぎてからは、親の愚痴を聞くこともある。

なんていうか、喋りたい時に気楽に喋れる。


それに対して私が結婚した相手はとにかく気難しい。


相手がただテレビを見てるだけのタイミングで

こっちが話しかけても見向きもせず。

適当な相づちだけが返ってくる。

なんというか、私の話に何の関心も興味もないように感じてしまう。

私も話すのが馬鹿らしくなって話を止める。

そしてやりかけの家事をする。


そうすると、「え?それで?話聞いてるけど?」

と言ってくるから腹が立つ。


子どもの行事など、相手も同行してほしいものは、

話しかけたとき、しっかり私に集中していることを確認してから話す。

私に集中していない状態のまま話しても、

相手は全く内容を覚えていないのだ。


相手は自分の話はしっかり聞いてほしいようで、

結婚当初は悩みを真剣に、親身に聞いてあげていたが、私に対する態度がそんなんだから、聞いてあげるのも面倒になった。


お前の話はどうでもいいけど、俺の話はちゃんと聞いてという感じが態度から感じ取れる。

相手は無意識でやってる行動だから、私が「私の話聞いてる?」と尋ねたら「聞いてる」と応えるだろう。


まあなんというか、そんな感じで14年、私は家族である夫に何か相談したり、もやもやした気持ちを聞いてもらったり、気持ちのこもった会話のやり取りをすることを諦めた。


疲れるから。


顔も知らないどこかの誰かがくれる、カクヨムの応援コメントを見て癒される。

目に見えない相手だけど、そこには気持ちがのっている気がするから。


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