第51話 ともだち

 わたしはどうやら人間関係を継続するのが苦手なようだ。


小、中、高、大学と、その時そのときでそれなりに友だちはできた。


ただ、その後大人になってもその友達関係がずっと続くような人は一人もいない。


学校を卒業したら、そのままお互い自然と連絡をしないし、来なくなる。


それだけわたしに友達としてというか、人間としての魅力がないのだろうと、少し落ち込む。


たった一人、小さい頃から近所に住んでいた同級生の同性の子だけは、細々と連絡したり会ったりという関係が続いている。

でも、彼女から連絡が来ることはない。

いつも私からだ。


結婚し、子どもが産まれてからは、自分と子育て以外に何かするほどの余裕もなくなり、

たった一人の唯一の友達とも疎遠になり、連絡すらしなくなった。


こうして現在、私は心を許せて、愚痴を言い合ったり、楽しむことを共有できる友達は一人もいなくなった。


みんな他の人はどうしてるのだろう。


受け身でいたら、友達関係はあっさり切れてしまうものなのか。

長く関係を保ちたいと思うなら、自分からまめに連絡したり行動しないとダメなんだろうな、きっと。


いつか、あの人に連絡したい、会いたいと思われるような人間になりたい。


過去の自分も、今の自分も、きっとわたしのことをそう思ってくれている、くれていた人なんていないんだろうな。

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