第13話 人生について

 独身で若かったころを振り返ると、時間を無駄に過ごしてしまったと思うときがある。


自由な時間がいくらでもあって、ひたすら寝たいだけ寝て過ごしたり、退屈だ…と言いながら、週末何も考えずにテレビを見て過ごしたり、友人と不毛な会話をしたり。

時々旅行に行ったり。


誰も相手にしてくれる人がいないときは、欲しいものもないのに買い物に行ってみたり。

そんなふうに何も考えず適当に過ごしてしまった。

そんな時間も、ある意味贅沢で人間には必要だとは思う。

でも、それだけで若い期間を終わらせてしまうのは、勿体ないことをしたかもしれない。


そのときは、自分の人生について真剣に考えたり、好きなことを見つけたいとか、そんなこと全然考えなかった。


ただただ時間を無駄に過ごしていた。

仕事のことも、やりたいことで稼ぎたいという思考は全くなくて、仕事は生活のために稼ぐ場所程度にしか考えてなかった。

だから、適当にできそうな仕事に応募して、

ダラダラとずっとそこで働いている。

なんの向上心もなく。

稼ぐために毎日そこで働いている。

だから、楽しくないし、つまらない。

機械のように、決められた時間に会社に行き、どこか虚しさというか、スッキリしない感じで仕事を終え、家に帰る。



歳をとった今の自分が過去の自分に会えるなら、

若いうちに、自分は何が好きで、何をしている時が楽しくて、やってみたいこと、興味があることはなんなのか、真剣に考える時間があってもいい。

 

人生の長い時間を仕事に費やすのだから、どうせ時間を使うなら、やりたい仕事があって、チャレンジすることは面白いと思うよ。

失敗したら、また次を探せばいい。


たった一回で、自分の適正、自分に合った仕事がわかるはずがない。

やってみて、初めて分かることも大いにある。

若いからこそ、たくさんチャレンジできる。

独身のうちならなおさら。

自分の人生だけに責任を持てばいいときに、たくさんチャレンジする作戦もいいかもよ。


自分が心から楽しめるものを探して見つけることもしてみてもよかったかもよ。


と言ってあげたい。


自分は死の瞬間、

我慢だらけのつまらない人生だった。

と思いたくない。


たくさん失敗もしたけど、面白くて楽しかったと思いたいな。


そう思えるように、残りの半分の人生、

自分に向き合ってみたいな。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る