不滅の聖杯 ～白き獣と虹の玉座

大陸全土を支配した大国ハイモニアが滅び百余年。
四つの勢力が拮抗し、小競り合いを繰り返すこの大陸には、小競り合いのたびに雇われる多くの傭兵たちと、厄介ごとや戦争の依頼を仲介する"斡旋所"と呼ばれる仕組みがある。

　一人は、斡旋所を利用して、かつての仲間たちの仇を探す元騎士。
　一人は、斡旋所の窓口で働き、傭兵たちに仕事の仲介をする受付嬢。
　一人は、斡旋所で仕事を請け負い、放浪の旅と仕事を兼する古参の傭兵。


交わるはずの無かった三人の道が重なる時、小規模な戦争はありつつも、それなりに安定していた百年の平穏は破られる。

――これは、ある架空の大陸で繰り広げられる、戦争と、百年の時を越える人の「想い」の群像劇。