第六章 草原の戦場、鈍色の魔法人形(1)
朝露に濡れた草を踏みしだき、霧の中を行軍する人と馬の足音が響く。
ヴィルヘルムは合議の丘の上に立ち、苦々しい表情で、ただじっとそれを見つめていた。
この戦争は、ドラウク領の領主ギムレイと、アイム領の領主ハリールを主とする、好戦派の領主たちによって押し切られるような形で始まった。宣戦布告までして、名実ともにティバイス首長国側から開戦することを世間に喧伝までしたのだ。当然、反対する領主たちはいた。ヴィルヘルムの兄ハインツはもちろん、首長サルマンも、開戦には反対だった。
けれど、十二の部族の代表者が多数決で物事を決める、というティバイス連合国の「前提」として、過半数を越えて議決された意見には、従わねばならない。そしてヴィルヘルムもハインツも、実に八人もの領主たちが「賛成」に票を投じたことを重く受け止めざるを得なかった。
投票は無記名であろうとも、これだけ大差が付けばおのずと、反対票を投じた顔ぶれの予想はつく。
(――反対したのは首長サルマン率いるカイセリ領、穏健派のベリル領、うちのザール領…それに、街道沿いの商売で儲けてるクルシュ領、といったところか。)
ヴィルヘルムは、ちらと丘のふもとに陣を張るクルシュ領の旗を見やった。クルシュ領は街道沿いに領地を持ち、国境を渡って来る荷に通行税を科して儲けている。この戦争のために街道が封鎖された今、戦いが長引けば長引くほど、経済的な損失を被るのはかの領地だ。
(それにしても――。)
視線は、先陣切って意気揚々と、トラキアスとの国境目指して進んでゆくドラウク領の旗を見やる。
息子が殺されたことを切っ掛けに会議を招集したのはドラウク領の領主ギムレイだったが、結局は、彼は切っ掛けに過ぎなかったのだ。他の領主たちの隠された不満の火種を炙りだし、歯に衣着せぬ物言いで煽り立てたのは、他ならぬ、若きアイム領の領主ハリールだった。
彼が持ちだした「奥の手」こと
なのにまさか、そんなものが今もまだ残っているとは。
ハリールは、それをどこで手に入れたのか問われても、笑うばかりではっきり言わなかった。ただ、自領で産したものだと匂わせるに留まった。
しかし、アイムの領地にハイモニア時代の遺跡があるとか、最近何か遺物が発掘されたとかいう噂は、傭兵暮らしをしていた耳ざといヴィルヘルムでさえ利いた覚えがない。全くの予想外の場所から、それは、とつぜん白日のもとに姿を表したのだった。
今、その
(あれに、どれほどの効果があるものやら。)
確かに巨大だが、たった一体だ。いかな強力な兵器といえど、未知のものではない。果たして、トラキアスの精鋭たちを蹴散らせるほどの戦力になり得るものかどうか。
一頭の馬が勢いよく丘を駆け上って来て、考え事をしていた彼の目の前で止まった。馬から飛び降りたのは兄のハインツだ。
「気は進まんが、戦える者を百と少し連れて来た。これで他領に見劣りはするまい。」
丘のすぐ脇を、ハインツから少し遅れて、故郷ザール領の印を立てた騎馬兵たちが隊列を組んでやってくるのが見える。
「かたじけない、兄貴。あとは、わしのほうで巧く指揮して立ち回らせよう」
「厄介なほうを任せてしまって済まないな。まったく、南の国境も同時に警備しろとは、首長も無茶を仰る」
北方、トラキアス王国との国境に兵を集中させる一方で、南のリギアス連合国との国境線沿いの警戒戦力は残しておきたい。開戦の決議のあと、首長サルマンが言い出したことだった。
短期決戦なのだからそんなことは気にしなくていい、と言い張るハリールに対して、あくまで、老知恵者は慎重な態度だった。
北に集中すれば、南を脅かされる。
拮抗する四つの勢力が存在するこの大陸において、この百年、総力戦と呼べる大きな戦いがほとんど起きなかった理由が、そこにある。
トラキアス、リギアス、ティバイスは、常に三つ巴の状態なのだ。そしてハイモニアの正当な後継者を自負するアイギス聖王国は、着々と国力を蓄え、いつか再び大陸の覇者として返り咲かんとしている。アイギスを牽制するという点においてのみ、三勢力は一致していた。だからこそ、三勢力は常に小競り合いを繰り返しながら、アイギスの様子を伺い、適度に勢力を削ぐという、綱渡りのような状態を続けてきた。どこか一画の均衡が崩れれば、それは全体の均衡をも揺るがす事態になりかねない。
「こちらのことは気にするな、兄貴。わしも初めてではない。それに、ザール領はリギアスに近いのだ。領主がそちらにいて睨みを利かせていた方が、相手さんも動きづらいだろう。なぁに、リギアス側も、そうそう仕掛けてくるほど阿呆ではあるまい」
「そうだと願っているよ。…とはいえ、長引けばそれだけ隙があると見なされる。」
ハインツは視線を上げ、遠ざかってゆく
「あれが役に立つにせよ、立たないにせよ、皆が早く目を覚ましてくれれば良いのだが…。」
「……。」
ヴィルヘルムも同感だった。巨大で、圧倒的な力を見せつけたあの人形に、皆、惑わされているに過ぎないのだ。一時の興奮が過ぎ去れば冷静になるに違いない。――それまでに、どれだけの犠牲を必要とするかは分からないが。
心配なのは、やはり、リギアス連合国側との国境に近い故郷のことだった。リギアスもまた、一枚岩ではない。勢力を構成する小国家の中には、ティバイス首長国でいうギムレイやハリールのような、好戦的な権力者は少なからず居る。もし彼らが中心となって、国境を伺うような動きが出れば、連合を組む他の国も動かざる得なくなる。
思い出すのは、以前出会ったワイト家の次期当主、セレーン・ワイトのこしだった。戦いの心得はあると言っていたが、自分の娘と同じ年ごろの少女が戦場に出ることなど、考えたくもない。
願わくば穏便に、そして、大人たちの意地の張り合いに未来ある若者が巻き込まれぬよう、ヴィルヘルムは、強く願わずにはいられなかった。
空が曇り、紡いだ羊毛のような細い雨が静かに草原を、馬たちのたてがみを濡らしていく。
けれど国境線を挟んで睨み合うのはティバイス首長国の十二の領地の軍と、トラキアス王国の騎士団に所属する騎士たち。一触即発の熱に浮かされた
「トラキアスの騎士どもよ! 我こそはドラウク領の領主、ギムレイなるぞ!」
赤ら顔の男が馬を一歩前に進め、旗を掲げながら声高に名乗りを上げている。「息子ユースフの命を奪った贖い、とくとその身で味わうがよい!」
兄から預かった地元の兵を引きつれ、遅れて戦線のいちばん後ろに付けたヴィルヘルムは、苦々しい顔で、この宣戦布告とも言うべき言葉を聞いていた。
(我らは何も、ユースフのために集まったわけではないのだがな…。)
その数日前、最後通告としてティバイス首長国側は、ユースフ殺害の犯人である騎士を引き渡すよう要求を出していた。それによってギムレイの矛を収めさせれば、全面衝突は回避できるかもしれない、というのが、首長サルマンの思惑だった。
しかし交渉は実らず、トラキアス王国とは喧嘩別れとなった。トラキアス側としても、国境警備の新米騎士に対するユースフらからの度重なる嫌がらせに耐えかねていたのだ。そして彼らもまた、いつまでもティバイスから穀物を買って暮らしていることに限界を感じつつあったのだろう。
直接的な切っ掛けは族長の息子の殺害だったかもしれないが、それ以前から、戦の火種はずっと燃え広がり続けていた。
もはや止めようもない流れだった。双方に開戦を、これまでとは違う雌雄を決する勝負を望む者たちがいる限りは。
「ティバイスの兵たちよ! 貴殿らこそ、我らに対する度重なる非礼の償いを、今こそ受けるがいい!」
トラキアス側からも、輝く甲冑に身を纏った堂々たる男が馬上から怒鳴り返す。それと同時に、歓声が、トラキアスで信仰されているエデン教の祈りの唱和が湧きおこる。
「戦場に斃れし者たちに栄光あれ!」
「勇敢なる者たちに永遠あれ!」
先頭にいたドラウク領の騎馬兵たちの馬が嘶き、気圧されたように後退るほどの力強い声だ。
「ええい――狼狽えるな! こちらには"奥の手"がある! 目標は、…」
「目標は、あの馬上の騎士、ですね」
赤い房飾りのついた派手な兜を身に着けたハリールが、涼しげな顔をして、さっき声を張り上げていた男を指した。
「あれが西方分団の騎士団長、マークス・エディルフォードですよ。彼を倒せば向こうは総崩れになる」
「行くぞ!」
ギムレイが吠えるのと同時に、サルマンが、もはやこれまでとばかり進軍の合図を出す。左右から響く、進軍開始を告げる太鼓の音。角笛が高らかに吹きならされ、伝令が駆けてゆく。
「進軍開始!」
「進軍開始!」
小雨に濡れそぼった戦旗が次々と、風に翻る。
ヴィルヘルムは振り返り、自軍の兵たちに向かって太い声を張り上げ。
「聴け、優駿なるザールの兵たちよ!」
怯えた目をしていた若い兵らも、はっとした顔になる。
「我らの目的は戦うことにあらず。されど退くことは誉れにあらず。一兵たりとも遅れをとるな! わしに続け!」
彼は自ら大剣を抜き放ち、高く掲げた。「進軍開始!」
地を揺るがす蹄の音。蹴散らされる春草の若芽と黒い土。
トラキアス側でも喇叭の音が響き渡り、青く染め抜かれた北の王国の旗が翻る。
動かないのは、ハリールの率いるアイム領の軍だけだ。彼は不気味に微笑んだまま、背後に隠した巨体がゆっくりと立ちあがるのを待っていた。
ヴァイスたちが戦場到着したのは、まさにその時だった。
「しくったな…、もう始まってたのか」
ベリサリオから急いで馬を走らせはしたものの、街道を使えず遠回りになった上、今回の戦場はティバイス首長国の北の果て。リギアスとの国境からでは遠すぎた。
「すいません…。私がいなければ、もっと早く走れたかもしれないのに」
遅れていたヴィオレッタが、ようやく追い付いてくる。馬は汗をかき、白い息を吐いている。
「気にするな。オレ一人だったとしても、せいぜい半日早く着けたくらいだろう。どのみち、この衝突自体は止められなかったさ」
「でも…あっ」
雨よけのフードを持ち上げて、ヴィオレッタは、白く霞む戦場の向こうに目を凝らした。「あそこ! 何か、大きいものが動いてますよ」
「何?」
同じ方向を見やったヴァイスは、草原に、四つん這いの巨大な人形が動いているのを見つけて、思わず二度見した。
「
普通の
だが、驚いていたのもそう長い時間ではない。
ヴァイスはすぐに我に返り、斡旋所で受け取ってきた鮮やかな緑色の布を取り出し、素早く腕と武器に巻いた。
「行くぞ。もう少し近付いて確かめたい。布、持ってるな?」
「え? えっと――」
「説明しただろう。戦場に出る場合、傭兵はどちらの陣営に参加しているか印をつける。そうでなきゃ、誰が敵か味方か分からないからな。今回はティバイスが緑、トラキアスが青。オレは適当に戦うふりをしながら距離を詰める。あんたは無理せず、オレについてくることだけ考えてくれ。いいな」
「は…はい!」
ヴィオレッタは、念のため履いて来た「七里跳びの靴」を見下ろした。これを使えばとっさに逃げることは出来るが、地面を蹴らなければ効果を発揮しない
ヴァイスは剣を手に、激戦区を避けるようにして遠巻きに戦線へ向かって馬を走らせる。ヴィオレッタは言われたとおリ、彼の後を追うことに集中する。
少し近付いただけで、戦場の熱気が押し寄せてくる。
荒々しい人と馬の息遣い、金属のぶつかり合う音、血と汗の匂い。馬のいななきと人の罵声にもみくちゃにされながら、ヴィオレッタは無我夢中に馬を走らせる。その先でヴァイスは、向かってくる青い印をつけた傭兵たちを軽く左右に薙いで行く。それも剣の切っ先を引っ掛けて腕に巻いた印を剥ぎ取るとか、槍先を切り落として柄ごと布を奪うとか、相手を傷つけずに戦功となる印だけを奪っていく、実にうまいやり方だ。
(確か、倒した傭兵の印を奪えばそれが戦功の報酬と引き換え…。それに、印を失ったらどちらの陣営か判別がつかなくなるから、いちど自陣に退かないといけない…そう言ってた)
巻いていた青い布を奪われた傭兵たちが、悔しそうに引き返していくのを見ているうちに、ヴィオレッタは、ヴァイスのやろうとしていることに気が付いた。
敵側の傭兵を手早く戦線離脱させることで、戦力を削いでいるのだ。それも、後ろをついてくるヴィオレッタのほうを気遣い、目的の人形を目で追いながら、片手間に。
(…凄い。なんて慣れてるんだろう)
戦うところを見たのはこれで二度目だが、他の傭兵たちと明らかに動きが違う。斡旋所で最高難易度のものまで請けられる傭兵と認められるだけのことはある。
いつしか二人は
すぐ側で、キリキリと金属の巨体のきしむ音がする。
「うわあ…大きい…」
ヴィオレッタは、ごくりと息を呑んだ。少し前にリギアス連合国のメイリエル領で見たものとは、大きさが桁違いだ。しかもこの人形には欠けたところがなく、妙に新しい。体は鈍く輝いて、新品そのもののように見える。
けれど、そんなはずはないのだ。
同時にヴァイスも、同じようなことを考えていた。
(遺物にしちゃ新しすぎる。それに、こんな型の
「おりゃぁあーっ、その首、貰った!」
勢いよく突っ込んで来た槍兵の攻撃をひょいと交わし、ヴァイスは、視線もやらずに槍を穂先ごと切り落とした。
「…ぎゃあああ?!」
「声上げながら奇襲するバカがどこにいる。ったく、どいつもこいつも」
溜息まじりに馬を巡らせ、彼は、人形の向かおうとしている先を確かめた。どうやらこの人形は、やみくもに敵を倒しているのではない。どこか目的地へ向かって一直線に進み続けている。
その先に在るものは――
――騎士団の主陣営。指揮を執る者がいるはずの場所、だ。
(ふん、成程。敵の大将首を直接狙うつもりか。どおりでさっきから、トラキアスの騎士たちが色を成して向かってくるはずだ)
騎士たちは、既に
「はっはァー、進め、進めェーッ!」
狂ったように叫びながら進軍していく赤ら顔の男は、ティバイス側の領主の一人らしい。好戦的な領主たちは、好機と見てぐいぐい戦線を押し上げているが、そうでない領主たちは後方の、国境線付近に留まっている。戦線が大きく前進し、トラキアス領内に入っていくにつれ、いつしか戦場の真ん中には、空白地帯が生まれつつあった。
ヴァイスは、用心ぶかく辺りを見回した。
(…どこだ? この
ヴァイスはくるりと馬を巡らせると、戦場の真ん中にぽっかり空いた空白地帯めがけて駆け戻り始めた。
「え?! ヴァイスさん、どこへ」
「戻るんだよ! あの
それは、経験から来る勘だった。
自ら最前線で命を危険に晒す度胸と力量があるのなら、最初から、こんな道具を使ったりはしない。
傷ついても自らは痛くもかゆくもない人形を使って戦うような者は、常に安全圏に留まっているはずだ。
その頃ヴィルヘルムも、戦場の中ほどにある空白地帯に差し掛かろうとしていた。中途半端な位置ではあるが、ここに位置する軍も絶対に必要だと思っていたからだ。
戦線は、予想していた何倍もの速度でトラキアス領内まで押し上げられてしまった。トラキアス側の主力である騎士団が、操り人形相手に果敢な特攻を試みて玉砕している間に、機動力に勝るティバイスの騎兵たちが一気に攻め上がったためだ。
まさか
――
だが今、友軍は、そんな未来も考えず、ただひたすら戦線を押し上げることに夢中になっている。総崩れになって犠牲が出る前に、誰かが退路を確保しておかなければならない。
彼はまさに、その退路の確保のために自軍を前へ出したのだった。
最前線から全速力で駆け戻って来る馬の姿が見えたのは、ちょうどその時だった。
「む」
二騎だ。一人はいかにも手練れそうな優男、もう一人は何やら戦場には場違いな、武装しているようには見えない少女。まるで戦場に迷いこんだ兄妹のようにも見えるが、どちらも腕に緑の布を巻いている。ということは、友軍側で参戦している傭兵のはずだ。
「傭兵! 何処へ行く。戦線離脱するなら腕章は外して行け」
「場所の移動さ。ちょいと戦場を俯瞰したくてな。あの人形の動きがどうも気にいらねぇ」
「何?」
すれ違いざま、男は不思議なことを言った。
駆け去ってゆく後ろ姿を、ヴィルヘルムは、ぽかんとした顔で見送っていた。
(戦場を俯瞰する? …)
傭兵らしからぬ言いざまだ、と思った。まさか、敵前逃亡の言い訳とも思えない。
しかし、それ以上考え込んでいる余裕は無かった。
ずずーん、と重たい地響きとともに、最前線のほうで砂埃が巻きあがったのだ。
「ああっ!」
ヴィルヘルムの率いていた軍にいた兵士が声を上げ、前方を指さした。「騎士団の旗が折れます! 指揮旗が…」
「おお…」
どよめきが広がっていく。
指揮官のもとに立てられるべき旗が折れたということは、トラキアス側の総指揮官のいる本陣が陥落したことを意味している。
「喜ぶのはまだ早い。陣が落ちたというだけのことだ。指揮官自体をやったとは限らん」
そう、相手だって無抵抗ではないのだ。あの動きの鈍い
けれど、既にこの時点で、今までにない戦果を上げたに等しい。騎士団は総崩れとなり、撤退の合図を待たずに平原から引いてゆく。背後にある、険しい山岳地帯の砦に籠って籠城戦をしようというのだろう。
あちこちから上がる、勝利の歓声。
平原の戦いは、ティバイス側が制したのだ。わずか半日にも満たない戦いのうちに。
それは、小競り合いの末に双方が痛み分けするばかりだった、ここ数十年の膠着した国境線が、一時的にせよ大きく変化することを意味している。
(まさか…こんなことが起きるとはな…)
ハリールがいかに自信たっぷりに兵器の有効性を解こうとも、ヴィルヘルム自身、そんなものは信じていなかった。けれど今、見せつけられた現実は、彼の主張ことが正しかったことを結果的に証明していた。
いつしか雲の切れ目から、光が斜めに射し始めている。
爽やかな風の下、勝利を喜ぶ兵士たち。
けれどその足元には、雫に濡れた草の上に物言わぬ無言の陣馬の骸が、いくつも横たわっていた。
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