第23話 ボロボロな皆の反撃会議

ボロボロな皆の反撃会議




「助かったよ。ありがとう」


「いいわよ。貴女たちのおかげで、助けが間に合ったんだし」


「それより、珠樹さんに合わせてよ!」


すると、皐文はばつの悪そうな顔をして、


「それなんだけど、御免! 珠樹をこっちの世界に来てもらうには、やっぱり、エルピスの助けが必要なんだ」


「成程、何もない世界に入れられたのでござるな。ならば、サンを除いたすべてのエルピスがそろえば、元に戻すことができるでござるな」


……この人誰だろう? 侍のような人だけど、


「拙者はムーン・エルピスでござる。宜しくお頼み申す」


あ、私の視線に気づいたみたい。


「私は、アミ、アミ・ホーネットよ。よろしく」


「じゃあ、私たちが、そっちの世界に行くっていうのは?」


さっきの話に戻ったみたい。でもなんでそんなに、珠樹に会いたいんだろう?


「良いのだけれども、でもそれだと、あっちの世界にいる人全員、後2年ぐらいかしら? で消えるわよ」


と軍服を着ている女の人が言っている。どういう事?


「え、そうなのかい? けど、確かにあり得るのか」


と皐文が何か納得している。


「ちょ、どういう事なのかな、もしかして私たちも消える可能性があるって事?」


あ、思わず口を出してしまった。でも気になるもん。


「あそこの世界は、消去前のデータが集まる場所なのよ。だから、定期的にデータを消されるのよ」


「じゃ、じゃあ僕たち頑張らないといけないんだ!」


と奈波が驚いている。まあ無理もないよね。何故かは、知らないけど、探している人だもんね。


「そして、紀光も、メインサーバーともいえる神奈は、何もない世界にいるんだ」


「他の紀光は?」


「生きていて、敵でないのは、陽、夜永、文、弥生、令華だね。後は全滅か、ゴトについて、消息不明かだね。まあ令華は少し疑わしい動きをしているから要注意だね」


すると、皐月が顔をを青くして、


「ちょっと待って、希和は、希和は死んでいるのかい?」


「最後のログまで確認してないから分からないけど、多分死んでると思う」


「そんな!」


皐月は膝から崩れ落ち、泣き出してしまった。


「この流れで悪いんだが、自分の話を聞いてくれ。まずこれからどうするかだ。自分は、できれば機械世界の実権を握ったという、円卓機工を討伐したい」


「何でそう思うのよ」


金髪で、コートを着た女性が、少し高圧的に聞いてきている。というか、あの男の人少しは空気読んでほしいな。皐月が泣いているのに……。でも男の人は恐れることなく、


「簡単な話だ。あいつらは、エルピスと太陽神だからだ。だが今戦っても勝てる見込みは少ない。だから、丁度一か月、一か月後に此処にいる皆で攻め込もう」


「うん、僕はいいよ。師匠の事だから、何か考えがあるんだよね」


「ああ、未来演算機が出した結果によると、その時になると、総力を上げて、魔法世界と戦争を始める。そこが狙いめだな」


「成程、その兵が少ない隙に、攻撃するのね。で、戻ってきたところをどうするのよ?」


「そこは、奈波君たちの出番だ。姿を隠して、周りの敵を暗殺、ショートカットを使って、接近捕縛して逃げる。それでいいと思うがどうだ?」


「そんな作戦で行けるのかしら?」


「いや、作戦は今から考える。未来演算機と、紀光と話し合ってな」


「乗ってやろうじゃない。で私たちは一か月の間に私は、太陽神を一人、仲間にしておくわ」


「なら、最良世界の太陽神を仲間にしておいてくれ。ただ、最良世界は、15日後に攻められる。だから、時間制限付きになるな」


「いいわよ。頑張ってやって見せるわ」


すると男、飯野は此方を向いて、


「で、皐文は参戦するとして、君はどうする?」


「私は参戦するよ。恨みもあるし、それに、私は生きたい」


「わかった。では、次は一か月後だ」


凄い眠気がでてきた、辛い。すると、皐文が私に触れて、視界がゆがむ。多分転移した。


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