第8話 アクマノハナシ
アクマノハナシ
「それにしても、悪魔の話は興味深かったね」
「……そうだな。特に、エルピスより、悪魔の方が古くからいるというのは初耳だった。そしてその悪魔が、能力を最初に付与したというのも初耳だな。だが、珠樹たちがきいた話だと、上の世界が作ったものではなかったか?」
「上の世界の能力も悪魔が作ったものなのかな? それに、怪力スキルは英雄の証っていうのもびっくりだったよ。つまり、木下君と代美ちゃんは英雄の生まれ変わりなんだね」
「……あと一人、怪力スキル持ちがいるそうだが、今は集まってもらう必要はなさそうだな。そして、神力と魔力は、祈る先、そして、その祈りが届くかによって違うというのは想定はしていたが、やっぱりクルものがあるな」
「そうだね。さすが、代美ちゃんって感じだよね。祈りが届くものは神力を使って神に頼んで、祈りが届かない者は悪魔にすがるしかないか。けど、これ悪魔から聞いた話だから、齟齬がありそうだよね」
「……確かに。神なら皆の祈りを聞いてくれそうなのだがな。それはそうと、代美に連絡はついたか?」
「ごめんね、やっぱり連絡つかないんだ。どうも範囲外か、もうこの世界にいないのかもわからないけど」
「……珠樹が悪いわけではない。だが、どうしたものか、そろそろ呼び戻さないと、作戦に支障をきたしそうだ」
「う~ん、じゃあ私が探しに行くよ。後何人か連れていきたいんだけど、だれが良いかな?」
「……新規に入った者たちを修行がてらに連れていくのはどうだろうか?」
「私弱いのに、そんなことできないよ」
「……いや、君は弱くないだろ。とりあえず、この方向で、調整していくとしよう」
「そんなー。けどそれなら、一人絶対に連れていきたい子がいるんだけど」
「……アミか?」
「うん、あの子には強くなってもらわないといけないからね」
「……それはそうだが、珠樹はあいつの影を見ているのか?」
「まあ、ね。けどアミちゃんの強化は必須でしょ?」
「……ああ。頼むぞ」
「うん!」
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