第11話 vs熊みたいなアルマジロ?

vs熊みたいなアルマジロ?




お風呂に入って、パジャマパーティもして、寝たら、朝。足は治ってたよかったよ。


「じゃあ、行こうか。で、こっちで合ってるのかな」


「そうだべ。そっちの方向だべ」


瑠亜、服装はボロボロだけど、それ以外は結構綺麗になったね。それにしても本当に美しい系の人だね。透き通るような白っぽい肌、蒼い綺麗なストレートの髪。それで顔は整っているし、本当にうらやましいなぁ。


「ん? なんだっぺ? 何かようか?」


あ、なんか見ていたのばれたら、照れちゃう。


「な、何でもないよ。それにしても、なんでそんな喋り方なのかな? 標準設定にすればもっといいのに」


本当になんで言語統一ツールを、田舎言葉設定で設定しているんだろう? 声もいいから、美しいの権化になれそうな感じなのに。


「……あまり、美しいとか綺麗とか思われたくねぇんだ」


「え、なんで、綺麗なのいいじゃん。私なんて、髪ボサボサだし、顔もかわいくないし」


「おらは、この顔と髪のせいで村から追い出されたんだべ……。もうこの話は終わりだ。そろそろ、森をでるっぺ」


たしかに光がさしている。もうすぐで森を出そうだね。


「そうだね。もう少しで草原だよ。みんな構えて!」


皆、武器を片手に、すぐにでも構えられるようにして森を出た。う、光が眩しい! 目が見えにくい。でも、


「いるね!」


「うん、何かいるけど、見えにくいよ!」


「とりあえず、珠樹様、お下がりください! 私めが蜂の巣にします」


「分かったよ!」


珠樹らしき影が後ろに下がる。それを見た後、乃理のマシンガンが火を噴いた。


「ふう、皆さま。目が戻りましたか!」


「うん、治ったよ」


「私も大丈夫! でも耳がぁ」


 魔物が倒れたはずの場所を見ると、魔物はまだ動いている、というか、ダメージが入っていない気がする。


「なんか。分厚い皮? それとも……」


「あれは鎧ですね!」


「何かアルマジロを彷彿させる見た目でござる」


「そうだね。あの鎧をどうにかしないと、倒せそうにないよね」


「だね、でもどうする?」


やっと視界がクリーンになって、魔物も、砂ぼこりから解放され動き出した。熊のような大きさでアルマジロのような鎧。そんな化け物が此方を睨んでいる。しかもお腹にも鎧をまとっているから、腹を狙う戦法も使えないよね。


「なら、燃やすか、凍らせるかだね。鎧の中身ごと倒せるよ」


たしかにそれはいい案だ。そう考えて、私は、


「行くよ! ファイアーボール!」


しかし、ファイアーボールは、小さく、鎧の一部に当たり、消えてしまった。


「あ、あれ? おかしいな? もっと力強く行くよ!」


「あ、なら、私がサポートするよ」


私は念じつつ、最大火力のファイアーボールを指先に点火そして、


「ファイアーボール!」


それでもサイズは、拳ぐらいの大きさ。それがぶつかったところで。そう考えてしまう。でも、


「10倍!」


珠樹の声とともに、火の玉がぶつかって、ぼうぼうと燃え始めた。


「よしこれだけ燃えたら、あの化け物やっつけれたよね」


凄い燃え方したけど、多分珠樹のおかげだよね。それにしても、なんか鉄が溶けて、草にまで引火しているのが怖いんだけど。


「と、とりあえず、消火するよ。アイスフォール」


氷を降らせてて、なんとか消火したけど、なんか、鎧の鉄熊まだ動いてない? いや、


「なんか鉄の塊が動いているよ!」


「おそらく、あれは、スライムの一種だね」


「スライムって最雑魚の?」


「いや、この世界だと、おそらく強い生き物の5本の指に入るよだって」


とりあえず殴ってみよう。え、なんか感触が水だけど、ダメージ入って、


「て、手、痛い! 酸、酸なのかな!」


「とりあえず湿布貼りましょう!」


乃理が回復湿布を貼ってくれた。


「ありがとう乃理」


「アミちゃんがやってみた通り、あの体は酸性、しかもアレはメタルスライムだから、鉄のように固くもなれるんだ。だから、倒すには凍らせて核ごと破壊、または、炎で、核以外蒸発させるぐらいしかないよ」


「何それ! きついよ。だって、倒すには、水か、火の適正が必要って事だよね」


「闇属性ならいざ知らず、他の適正持ちなら火適正とか、水適正育てないもんね。だからスライムは凶悪なんだよ。というか、スライムぐねぐねしているね。ちょっとやばいかも」


「ん? どういう事?」


「あの動きの後に、増殖するのです。ですが、エネルギーが大量でないと行わないはずなのですが」


「アミ殿の手がそんなに栄養があったのでござろうか」


とりあえず、凍らせないと、指先に魔力を集中して、氷の生成準備をしていると、


「なら手伝うよ」


その口ぶりから考えると、やっぱりさっきの威力が増していたのも、珠樹のおかげなんだろうね。


「アイスボール!」


氷弾を冷気最大にしてぶつけてやる!


「10倍!」


しかしその瞬間に分裂を開始したみたいで、最初に襲ってきた、メタルスライムは、氷漬けになったけど、一匹には逃げられた!


「もういっちょ! 氷付け!」


って、さっきの凍り付いている、メタルスライムを盾にした! 知能はあるみたいだね。て、え? こっちに向かって、スライムが飛んでくる?

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