第2話 噛み噛みアミちゃん

 噛み噛みアミちゃん




「今日から一緒に特訓する、奈波だよ」


「あたしは~光だよ~」


「よ、よよよろしぃく、アミ・ホーネットですぅ」


 夢の中で、先ずは自己紹介だ。と、とても影の薄い男に言われて、私は、目の前にいる二人に自己紹介をしたけど、噛んだ。とてもハズイ!


「やっぱり、改めて自己紹介すると緊張するよね。あまり面識ないもんね。けどまあ一緒に特訓するから仲良くしようね」


「え、奈波って人いい人? 神なのか? というかこっちから修行さそったのに、もうセッティングされていることに少し申し訳なさが……」


「あははー、神ではないかな。でも賛美はありがたいな」


「そうだよ~。奈波ちゃんは神なんだよ~」


 あ、二人とも喜んでくれている。あ、こうなると、会話しやすいかも?


「おい君たち、そろそろいいか?」


 どこから!? かなり吃驚する! ってあれ、いつの間にか、ホワイトボードの前に人がいる。と言うかここは……食堂? なんでこんなところに、ホワイトボード? あ、そっか。今日のメニューを書くためかな? 電子パネルにすればいいのに。


「あ、あにゃたは?」


 また噛んじゃった。


「自分は、飯野、飯野■■よろしくな」


「え、名前が聞こえなかったよ」


「ああ、悪い。あまり名乗り慣れてなくてな。まあ、そんな事より、今日から君たちには戦闘術を教える。座学も実践もあるからよく聞いてくれ」


「はい」


「うん~」


 2人がピシッと立ち、返事する。私もそれに倣い、


「分かった」


 と答えてみる。


「うん、良い返事だ。ではまずは座学を始めるぞ。とその前に、アミ、君の両親もこの船に乗っている。会ってくるか?」


「ううん、この姿じゃあ会えないよ。それに、会ったら、今の頑張ろうって意志が挫けそうな気がする」


「……そうか、分かったでは座学を始めるぞ」


 そういう訳で座学が始まった。

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