第16話 燃える基地
燃える基地
集落に帰った後、帰るころには、もう夕方だったので皆で寝た。次の日に、どうにか皆を集めるのに1日、皆を送り返すのに一日かけた。結構ゆっくりと説得したから、皆納得してくれたみたいだけど、これからもこんなに時間がかかると思うと少し大変だなっと思ってしまう。その間も夢の中でも、現実でも修行は続いた。キツイね。何がキツイって、覚えることが多すぎるって事かな。戦いの事ばかりだけど、例えば、間合いのはかり方とか、防御より回避のほうがいい場合と、防御したほうがいい場合、能力の活用するタイミングとかいろいろとみっちりと教えられた。
そして現在、夢の中で授業中。
「ごめん、アミ。緊急出動だよ。付いて来て」
「皐文、アミを連れていくのか? なら、この教科書を持っていけ。我とこの場所はもうそろそろ危ないはずだからな」
「え、どういう事?」
「話しながら行くよ! 早く!」
何か小さいポッドのような物に入った私たち二人、
「はい、落ちるよ3210シュート」
「適当過ぎない! 人が人工衛星から出るのに!」
「え、今から、これで地上に落ちるの? ってか落ちてるの」
「うん」
「えええええええええええ」
着水。そして、ポッドから脱出。上陸した際に、皐文が何か地面に置いて行った。
「死ぬかと思った。で、私の力が必要ってどういう事?」
「出来るだけ人員が欲しい状況なんだけど、頼れるのは、アミしかいなかったんだ」
「え、友達少ないの?」
「そういう言い方ヤメテよ! こっちの世界では、隠密に徹してるから、知り合いがいないんだよ。文とか紀光たちはいるけど、彼女たちを巻き込むわけにはいかないからね」
「ふーん。って私は巻きこむの?」
「うん、しょうがないよね」
「えー」
そんな会話をしながら、移動し続けて、火が上がっている、建物に着いた。
逃げ出している子たちがいるね。私たちは伊和の後ろに隠れつつ、ってなんか皐文がなんかおいている。なんだろう?
「あの子たちを助けるのかな?」
「そうだよ。それに周りを見て、戦闘機やら、戦車がいるだろ? アイツらが敵だよ。あの敵から見て、僕たちはまだ見えてない位置だけど、逃げている子たちを見つけると攻撃できる位置だよね」
「そうだね。じゃあ早く助けよう!」
そうと決まれば善は急げ、少年少女に近づこう。手をあげつつ、彼らの前に立ちはだかる。
「あんたら誰や! もしかして円卓機工の奴等か?」
「何それ? 違うよ。私は、あなたたちを助けに来たんだ」
「そんな言葉が信じられるか!」
「でも信じるしかないんじゃないかな? 僕に付いて来て。海までなら逃がしてあげられるよ」
「……そんなら、うちは戻る!」
「礼華姉ちゃん!? なんで、飛龍たちと逃げないの? 早く逃げようよ」
「ごめんな、飛龍。やっぱり、ウエアがひとりで残ったんが気になるんや、皆を逃すためやからって言うても、アイツ一人で何とかなるとは思えへん。やから」
「いや、アミが行くよ」
「え、私?」
聞いてないよ? なんで肩に手を置くの、いけないよ?
「大丈夫だよ。たしか関西弁の君は、戦闘機系の機工使いだったよね?」
「え、なんで知っとるんや?」
「それなら撤退の際に、君の力はいるから、そのまま行った方がいいよ。それに君がいないとまとめられないでしょ」
「……分かったわ。そこまで言われたら、しょうないなぁ。それなら任せるわ。けどな、絶対生きて顔出しや、そして、ウエアはんを助けたってな」
「うん、分かったよ」
こうして、私は、ウエアという人を助けに向かった。
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