第11話 皐月と皐文

 皐月と皐文




 「皐文って、忍者かい?」


 攻撃が安定しだして、空に何も飛ばなくなった頃、皐月が聞いてきた。


 「うん、そうだよ。それがどうかしたかい?」


 皐月は僕をまじまじと見て、少し頷くと、


 「僕の仲間に、君のように、白髪の忍者に苦無をもらったって子がいてね、その人かなって思っただけだよ」


 「なるほどね。……ちょっとその子に会ってくるよ。どこにいるかわかるかい」


覚えがある。どんな子かは、忘れたけど、魔吸のレプリカをあげた子の事だろう。さっき魔吸の話もしていたし。


 「えっ、機工を見ると、大通りで戦っているみたいだよ。ほら、あそこのショッピングモールの前の大通りで」


 「うん、分かったよ。じゃああの二人が来たら、宜しく言っておいて、アミには此処に1時間半後にって伝言しておいて」


 「分かった。気を付けてね、彼女は、歯車型のシュシュで束ねた、金髪のポニテ。黄色いマフラーに、黒い服にスカートそんな恰好だよ」


 「ありがとう。分かったよ」


 僕は船から飛び降りて、町に戻っていった。ビルの上を跳んで、ショッピングモールに向かって、ふと地上に目をやるとさっきの二人と見た事の無いようなあるような子が一人、船に向かって走って行った。




「って救援依頼? あ、けど、彼女の所には皐文が行ったから、それを連絡しておこう」

 

 皐文が救援に向かったことを文に連絡。僕は襲われないように、見張所に入り、索敵を始めた。砲や操舵は僕が願えば勝手に動くから、僕はここで見張りをしているのが吉だね。


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