第24話 戦力外通告?

戦力外通告?




「はっ」


周りを見渡す。ああ、昨日見た世界だ。って事は、


「あ、起きた? アミ。どうだった今回の夢、元の世界は」


珠樹が、にっこりと聞いてくれている。でも私は少し暗い顔をしてしまい、


「あ、珠樹。最悪だったよ。だって、なんか、身体が云う事聞かなくなったんだもん」


「え、どういう事?」


「なんかマーズっていう敵の命令を聞いちゃうんだ。なんか知らないけどぬらりひょんかなって思ったよ。だって鬼も妖怪だもん。百鬼夜行の総大将には従わざる得ないのかなって」


「マーズって事は、火星、つまり、エルピスかな? だとすると、おそらくだけど、ぬらりひょんじゃないね。多分、織田信長かな? 魔王の異名を持つ、戦国大名。あなたはたしか鬼の姿に寝ている間になっているはずだから、魔王、つまり魔の王には絶対服従なんだと思う」


「じゃあ、最悪の相性なんだ……どうすれば勝てるかな?」


「皐文ちゃんに任せるとか、他の味方に任せるとしか言いようがないよ」


「そっか……。じゃあ直接戦わないようにしないとね」


「うん。それはそうと、そろそろ準備しよう。今日はここを離れる予定だよ」


「そうだったね。じゃあ行こうか」


次の場所へ


「あ、通信だ。ごめんちょっと出るね」


あれ、珠樹に通信が来たみたい。今は皆で移動中、敵は今いないし、


「分かった。警戒は任せて」


「ありがとう。もしもし、うん、成程、じゃあそれを伝えておくね。じゃ」


結構早く終わったみたいだね。


「アミ、今後の夢の中、外の世界での話だけど、君はある船で、戦闘訓練だって」


「どういう事? 私負けたから?」


「いや、1ヶ月修行してもらいたいって話なんだけど、皐文ちゃんが拠点にしていた人工衛星が破壊されたから、他の場所ってことで、私のお兄ちゃんと話し合った結果、そうなったって」


「え、じゃああの人工衛星には戻れないの?」


「うん、しょうがないけどね」


「そっか。じゃあ寝たら、詳しく皐文に聞いてみるよ」


「それが、皐文ちゃん、これから敵情視察で忙しいらしいんだ。だから一人でお願いって事らしいよ」


「……分かったよ」


きついけど頑張ろう。人付き合いは苦手だけど、でも頑張ろう!

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