概要
春、そんな櫻子に初めての友達ができる。浅香美桜。少し強引だけど小柄で子狐のような可愛い女の子。櫻子は初めての友達がいる日々に大いに戸惑いつつも、美桜の優しさもあって、日々を二人で過ごして行く。そんなある日、櫻子は美桜から学校の不思議な噂を聞かされる。怪談や不思議なことが大好きな櫻子はその話に興味深々。そして二人は不思議と出会いながら季節を巡り学校生活を送っていく。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!季節が巡っても、いつもそこに咲き続ける桜。ずっとそばにある、大切なもの
中学三年生、「櫻子」こと「さくら」が学校で出会う、数々の不思議な出来事。
いつの間にかそばにいた、「美桜」こと「ミオ」という名の友達とともに。
さくらの日常に、「学校の七不思議を解き明かす」という、ちょっと怖いような、でもちょっとワクワクするような使命(?)が訪れます。
春夏秋冬、季節が廻り。
さくらとミオが出逢う不思議な体験、ちょっとオカルトのような人たちは、どこか滑稽で、優しくて、何故だかちっとも怖くない。
ひとつひとつの出逢いが、さくら自身と深くつながっている、ということにも気づかずに。
そして迎える、最後の冬。七不思議の秘密が、少しずつ解き明かされていきます。
作品全体を通して流…続きを読む - ★★★ Excellent!!!きっと、桜の木の下で。
よく「桜の木の下には死体が埋まっている」というが、この物語はそんな使い古された言葉を忘れてしまうくらい、優しい物語だ。
女子高校生の主人公は、親友と学校に伝わる不思議について調べ始める。それらの不思議に出会い、彼らの心の内に触れるたび、主人公は心の痛みと共に成長していく。
春にはオオカミ君。狼の着ぐるみの頭だけを被った不思議の一つで、放課後の教室に出没する。主人公は尾上君とノートのやり取りをしたことを思い出す。果たしてオオカミ君は、尾上君なのか。夏にはミイラ先輩。包帯を自分のアイデンティティにしてしまった、陸上部の先輩らしいのだが、何故先輩はミイラになってしまったのか。そのきっかけは小…続きを読む - ★★★ Excellent!!!こころにそっと寄り添う桜、春夏秋冬の出会いを経て
桜を中心とした温かい、あたたかいお話でした。
さくらの学生ならではの悩みは、読んでいる私も共感できるところがありましたし、無邪気で明るくて頼りになるミオを見ていると、こちらの心まで支えてくれるような気になりますね。
それに春夏秋冬、それぞれに出てくる人物たちも個性的で、次はどうなるのかなぁと終始ワクワクさせてもらいました。それぞれ違う話を描いているようで、最後全てが一致する、このお話の構成も大好きです。
寂しい時にそっと寄り添ってくれる、冷えてきた心に温かさを与えてくれる、春の陽気のようなお話が程よくて、本当に大好きです。個人的には学生さんたちに読んでもらいたいと思いました。一人で寂しさ…続きを読む