概要
この世に生まれた時点で、心身の何処かに欠損を抱える人間と、その欠損を補う物――倶纏《くてん》――が存在する世界。一日しか記憶を保つ事が出来ない少年、高天《たかま》詞御《しおん》は、倶纏である相棒のセフィアと共に、誰にも犯す事のできない唯一無二である己の真実の下に、犯罪者を捕まえる浄化屋を生業としていた。しかし、ある日、世間の情勢から組織が規定改定を行った事により資格が凍結される。解除する為の条件は高校を卒業する事。故に凍結解除の為、月読《つくよみ》王国にある養成機関の一つである高等部の編入試験を受ける事に……。
その瞬間、運命の歯車がゆっくりと動き出す――!
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!緻密な世界観作りが光る一作
Prologue的な0-0が、これから何か大きなことが起きそうな予感をしっかり漂わせていて良いですね。慰霊碑の前で「必ずお前たちを超える人材を見出す」と誓う国王の、抑えた声の奥にある意思の強さが伝わってきます。
一転して1-1からは、謎の闘技場で何かの試験に挑む主人公と、頭の中の〝セフィア〟という存在とのやりとり。
倶纏、昂輝、顕現——「これは何だろう?」と気になるものが随所に散りばめられていて、世界観を知りたくなる作りです。
特にセフィアとの掛け合いが軽妙で、重厚な設定を軽やかに読ませてくれる。
世界のルールを一つ一つ丁寧に説明してくれる親切な設計なので、初めてでもすっと入っていけます。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!丁寧に描かれた世界観に、時間と心が溶けてゆく
『俱に纏いし、纏われし』を読ませていただきました。
まず印象に残ったのは、かなり細かく作り込まれた世界観です。
冒頭の慰霊碑の場面から、この世界には過去に何か大きな出来事があったのだろうと感じさせられます。そこから詞御の編入試験へ移る構成も印象的でした。静かな場面から一転して戦闘へ入るので、物語の雰囲気がしっかり伝わってきます。
「浄化屋」や「倶纏」、「昂輝」など、この作品独自の言葉も多く、世界の仕組みをきちんと考えて作られているのが伝わりました。
ただ、その分序盤は設定や固有名詞が多く、少し情報量が多いかなと感じる部分もありました。一度に覚えるものが多いので、もう少し会話や物語の流…続きを読む - ★★★ Excellent!!!欠けたものを補い合う、詞御とセフィアの物語
『俱(とも)に纏(まと)いし、纏われし』、20話まで読ませていただきました!
まず、この作品は世界観がかなり独特ですね。
「欠損を抱えて生まれてくる人間」と、その欠損を補う存在である「倶纏」という設定が面白いです。
単なる魔法や特殊能力ではなく、「人に足りないものを補う存在」というところに意味があって、タイトルの『俱に纏いし、纏われし』という言葉も、読み進めるほど「なるほどな」と感じるようになりました。
そして何より、詞御とセフィアの関係がいいですね。
一日しか記憶を保てない詞御と、それを支えるセフィア。
戦闘では息がぴったりなのに、普段は軽口を叩き合ったり、セフィアがちょっと甘…続きを読む