死世界のシルフィリア

魔法文明が発達した「アフトクラトラス王国」において魔法使用者の最高権威である「賢者」の称号を持ち、魔法に関して天賦の才を持つ銀の賢者リリーナ・シルフィリアは、自らの宿敵とも言える大鎌によって生を狩る死神シオンとの戦闘中に突如、意識を失い再び光を取り戻した時、彼女の目に広がる世界は終わりを告げていた。それは終焉の世界。死者が生者のように生きる死の世界だった。リリーナは死神シオンと共に世界の終焉の真相を探るべく旅に出る。生への憎悪を込め襲いかかる死者を駆逐し、友の死を乗り越え、人間として彼女と接する死者が死へ還っていく中、リリーナはある決意を胸に秘める。
全ての死者を死に還す……と。
退廃した世界を旅する彼女達の目に映るものは生への希望か、あるいは死への絶望なのか。

一瞬で死の世界へと変貌を遂…続きを読む