概要
勇者を引退したら魔王が婿入りしてきました
『この娘こそ、魔族との戦争に終止符を打つものなり……』
わたくし、女神さまの言葉により青春時代を勇者の修行に費やしてきました。しかしいざ魔王と対峙してみると、あのお方、なぜか軍を率いて去っていったのです。
突然、降って湧いたような平和。
わたくし余生に戸惑いながら、仕方なく故郷で豚の世話などをして暮らしておりました。
そこへ、ある貴族さまからの縁談が舞い込んできます。乗り気のしないわたくしですが、お母さまの迫力に負けてお話だけでもすることに。
その貴族さまと会って、わたくし驚きました。
なんとその方、あの魔王だったのです。
わたくしに一目惚れをして、人間になってやってきたのですか?
あらまあ。それは大変。
実はわたくしも、魔王さまのことをお慕いしていたのですよ。