桁くとん

悪い意味じゃなく、作者様が淡々と描かないと劇物になり兼ねないほど、主人公の平林たい子の人生は波乱万丈に富んでいます。 郷里の諏訪を飛び出した後、知り合い懇ろになる男達は紛れもなくク…続きを読む

このお話はタイトル通り本能寺の変から10日間の物語。 作者である四谷軒様による本能寺の変の真相解釈は非常に斬新です。 この理由故のこの決着か、と納得がいきます。 ただ、このお話の本…続きを読む

日本に伝わる怪異は、湿った土臭いにおいがする。 小泉八雲の「怪談」などからはそうした怪異のにおいが濃厚に漂っている気がするのですが、この小説もそうした臭いを濃厚に感じられる逸品では…続きを読む

この世界とはほんの少しだけ違っている世界で、騎手を目指していたのに挫折してしまった主人公がトラック事故から少女を救おうとして亡くなります。 女神の手違いということで、異世界では無く…続きを読む

そんなに頻繁に京都に足を運んでいるわけではないのですが、京都の鴨川沿いの情景描写が見事で、鮮やかに風景が浮かんで来ます。 まずその流麗な文章の表現力に引き込まれ読み進めていくうちに…続きを読む

地域出版社を舞台にしたお話ということで、このお話を読みだしました。 おそらく作者様も私と同じ県に住んでおられるのだと思いますが、私の住んでいる県は、地域出版社や、信念を持って独自の…続きを読む

あー……現在０時42分。
こんな時間に読むんじゃなかった、と後悔しています。
自室が暑いのでTシャツ一枚ですが、冷や汗で体が冷えてしまいました。

怖い短編集です。

トリ娘のビジュアルを見てみたいので、どなたかFAを描いて下さい。 作者さんに代わってお願いします。 トリ娘がどんなものかって？ 読みやすいので読んでいただければ、すぐにイメージでき…続きを読む

この作品を語れるような言葉は簡単に思い付きませんので、簡潔に。 若き日の織田信長とその家臣団の、若さゆえの勢いと必死さを堪能しろ。 敵である今川義元の深謀遠慮と、身の上故の忸怩…続きを読む

AIが膨大なデータを検索し、オーダーに応じた画像を作成する時代に、新たな恐怖の誕生。 ネット上の画像データを検索し学習し、オーダーに応えて作成する画像作成サービス。 このお話のよう…続きを読む

私事ですが、この夏、越後の城を巡ってきたんですよ。 坂戸城、与板城、栖吉城、枇杷島城、柿崎城、そして春日山城。 春日山城は本当に見晴らしが良くてですね、頸城平野を一望できるのです。…続きを読む

現在進行形でタゲられてる身からすると、この作品で書かれている事は全て当てはまっている。 自己愛性人格障害者に目を付けられると、本当にヤバいことになる。 うちの職場は完全にぶっ壊され…続きを読む

良質なホラーだった前作「ナイトステップ」の続編ですが、今作はホラージャンルではありますが、死者の霊との関りが主だった前作とはうって変わり、生者の情念、生霊が相手となります。 主人公…続きを読む

山陰地方の覇者、尼子経久という怪物にさんざん振り回され陥れられた小領主の中から、次代の怪物毛利元就が生まれ出るお話。 最終話に近づくにつれ、老い衰えた尼子経久と、躍進著しい毛利元就…続きを読む

私の書いた書き出し文の続きを書いてもらうと言う自主企画に参加いただいた作品なのですが。

私の想像を上回る展開で、驚きました。

ありがとうございます、書き出し供養ができました。

落語には疎いのですが、ふらっと入った演芸館で、知らん落語家さんがこの話を高座にかけてたら、当たりだったと楽しめます。 笑点の後に、お気に入りの落語家さんの声で脳内再生するのお勧めで…続きを読む

紙の本への愛を表現するために書かれた作品、だと思います。 やっぱり小説は紙の本で読みたい派のおっさんの感想です。 ただ、年と共に指に紙が着かなくなるのでページがめくりづらいのだ。 …続きを読む

昭和生まれなら知っている「止められない止まらない・かっぱえびせん」のフレーズのような。 金曜の夜、明日は休みの開放感から飲むビールのお供に食べだした柿の種のような。 読みだすと止ま…続きを読む

気付けば上杉謙信の兄、長尾晴景に逆行転生した男。 早く景虎に当主の座を譲って楽隠居、などと言っている割にはめっちゃ働く働く。 だってまだ4番目の弟景虎が生まれてないのに、既に越後を…続きを読む

あー、おいち。 何かそんな駄洒落が過去にありました。 わかりませんか？ わからない方も、もしかしたらわかるようになるかも知れません。 その時、あなたは何者なのでしょうか。 ネタバ…続きを読む

などとは本文で一度も出て来ておりませんが、主人公の引っ込み思案な少女、白瀬白菊といつも共にいる妖精瑠璃唐草（ルリ）の陽気で能天気な言動は、主人公だけでなく読者である私たちのことも癒…続きを読む

この作品が、その解答ですね。 昭和に生を受けた私のような者は、作者様の筆によってあの懐かしき時代を追体験できますし、平成以降に生まれた方は、父母の生きた時代を新たに知ることができる…続きを読む

老いてからの転倒は、危機ですぞ。
歩く時はつま先をしっかり上げて歩くことを意識しましょう皆様。
こちらのエッセイを読んでいただくと、さらりとその辺りが染み入ってきますよ。

これを読んで思い当たることが多すぎる方、そろそろ次の職場への転職を実行するべき時です。
みんなで農業しようぜ。

星新一の新作です。
と言われたら私は信じます。

小学2年生のケンタと隙あらば酒を飲んでいる、けど色々知っているジーサンの、実質夏の間の交流を描いたお話です。 表題の「偉いってなんだ」の答えは読んだ方それぞれが、それぞれの言葉で表…続きを読む

でも須崎はきちんと気持ちを伝えられる男の子だから、私より勇気あります。
年上の女性に憧れる気持ち、懐かしいな。

こういう話が書ける作者様が素直に羨ましい。

四谷軒様の描く歴史作品は、どれもこれも毛筆で、墨の濃淡や毛先のばらけ具合、整い具合で陰影を描き出すような、力強い読後感をもたらしてくれます。 まあ、あまり格式高い文章で紹介できる力…続きを読む

WEB小説はうたかたの存在。 ある日突然消えてしまうこともあります。 そして戻って来ることも、ある。 さあ、石田三成になってしまった現代人、津久見くんの白目な生きざまを もう一度…続きを読む

じめじめ梅雨にこれでサヨナラするぜー！
この大将の床屋でなあ！
きっと切って貰ってる最中のハサミが冷たくて気持ちいいぜー！
ついでにオイラの誇りも回復だあ！
以上！

煌めく剣の才能。 屈辱を持ってその才能を身に味わう老剣士。 雪辱のために縋るは秘太刀「斬壺」。 カッコつけて書いてみましたが、単なる意地の復讐譚で終わりません。 この結末は素晴…続きを読む

アニメ2期の主役ウマ娘の一人、トウカイテイオー。 最終話の有馬記念、感動しましたよね。 ウマ娘好きの方は当然ご存じだと思いますが、あれは史実のレースをまんまアニメ化してる訳です。…続きを読む

男性はハゲることがあるんですけど、例えハゲてもこの美容室には通いたい。
最後の1本を、丁寧に扱ってくれるでしょうし、それ以上に心を満たしてくれるのですから。

霊に憑りつかれる描写が秀逸です。読んでいて力が吸い取られる気がしました。 強大な執着で怨霊となった者の怖ろしさが身に纏わりつくように感じられます。 長編ホラーですが是非お読みくださ…続きを読む

赤松小三郎という、傑物ですが歴史にはあまり大きく名を残していない人物。 正直私も赤松と同じ県で生まれ育ちましたが、作者の四谷軒様の作品を読むまでは存じておりませんでした。 この暗…続きを読む

派手な立ち回りじゃないんですよ。 人の心の機微が分かった上でその隙を衝き、しかも決して一方的に奪うだけじゃないんだな。 奪われた額以上の大事な価値を被害者に残してくのよ。 単に義賊…続きを読む

再婚した父と一緒に暮らす主人公は、新たな義母になじめず、家に居場所がないと感じています。 少しでも家以外で時間を潰したいと考えた主人公は、峠に建つ廃屋に足を向け…… 丁寧な情景描…続きを読む

美容師の主人公と同僚が、お昼を一緒にバックヤードで食べて会話するだけのお話なんですけど、やっぱりプライベートを楽しむ余裕が無いと仕事にも積極的に取り組めないですし、人との会話も楽し…続きを読む

白くて透明な、気づく人には気づく輝きを纏った才能が生まれ、消えて行った。 その存在は透明だから、周りの色も透けて見える。 薄暗い闇の中では闇の色に身を浸す。 けど、闇を透明な輝きで…続きを読む

武田鉄矢氏に捧ぐお話です。

絶対に喜ばれると思います。
どなたか武田氏に是非教えてあげてください。

未来少年コナンのヒロインはラナ？　 いやいやちゃいますやん。 パジャマ姿で「バカね！」とダイス船長にツンツンするモンスリーこそがヒロインなのです。 このエッセイを読めば、如何にスー…続きを読む

小手指原の戦い、久米川の戦い、そしてこの分倍河原の戦い。 武蔵野におけるこの連戦に勝利し、新田義貞は鎌倉幕府の本拠地、鎌倉への道を切り開き、幕府を滅亡させるという歴史の大きな流れを…続きを読む

野林緑里様の書いた物語冒頭200文字の書き出しに続けて自分のアイデアを出し、作品に仕上げていくこの企画。 自分の発想では出てこないアイデアも、この書き出しを読んで眺めてあれこれ考え…続きを読む

この作品に出会うまで「安達峰一郎」という人物については全く存じ上げておりませんでした。 時は明治政府が成立したばかりの頃、所は山形県の村。 幕藩体制の感覚が色濃く残る農村に生まれた…続きを読む

ばかりでなく、寓話になってるところが素晴らしいです。

陸上部の梶良平は、怪我で大会を断念する。 傷心の梶を癒したのはユーフォニュームの柔らかな音色と、それを吹くことに喜びを見出す橋本文香。 同じクラスだがそれまで接点のなかった二人が徐…続きを読む