歴史に詳しくとも楽しめ、歴史に疎くても分かりやすい説明と早い展開で読みやすく仕上がっています。
歴史ものあるあるで、多くの出来事を同時進行で伝えすぎてカオスになるあの現象はありません。
あくまで一つの出来事を進行させて解決させていくスタイルなので、読みやすく、登場人物も厳選されているので「アレ?お前誰だっけ」となりません。
小説の中心人物の上杉晴景は荒れ狂う乱世のなかを、必死にそれでいて人間くさく生きていきます。その中で民に寄り添い、笑って生きることのできる世界を実現していきます。知識チートは若干ありますが、そこは重要ではありません。最も重要なのは景虎ちゃんがとても素直に育ってくれていることです。あのような子が私も欲しい。