吾子を救えずして国を救えず!

明治維新の宮廷側の立役者とされる岩倉具視。
司馬遼太郎作品などでは妖怪と評される、得体の知れない人物と言う印象を私は持っていました。
この作品の岩倉具視を読むと、1話1000文字強×5話の中で人の親としての思い、国を思う思い、そして恩に応える思い、情熱的で思慮深く、なおかつ弱さも持つ、非常に魅力的な人物像を持って読む私に迫ってきます。
京言葉で人情味のある言葉を言う岩倉卿と、土佐の青年らしい志を体現する中岡慎太郎の邂逅の妙味、味わって下さい。

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