岩倉具視――その幽棲の日々

作者 四谷軒

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★★★ Excellent!!!


岩倉具視のイメージというと、フィクサーというのがしっくりくる。

幕末は薩長がもてはやされることが多いが、岩倉や三条実美などの公家も裏で躍動していた。

そうはいっても彼らも人間なのだ。子を持ち、慈しむ日々もあったのだろう。

見方を変えると歴史の違った側面が見えて面白いと思う。

★★★ Excellent!!!

500円札を知る世代ですが、そこに印刷されている「岩倉具視」なる人物について、「誰このおじさん? お札になる位だから偉いんだろうけど、500円だしなんか微妙……」と思ってました。
そんな歴史音痴にとって、実にためになり、なおかつ読み終えて心がほっこりする短編です。
偉大な歴史上の人物の家族愛や意外な弱点(!!)を知るにつけ、歴史が身近に感じられ、ますます興味がわく事請け合いです。

★★★ Excellent!!!

岩倉具視といえば王政復古を実現させた政治家として有名です。

しかしかつて公武合体を進めるために幕府に協力し、ある一件を成功させたことから攘夷派の不興を買い、謹慎、果ては出家を命じられた過去がありました。

本作は洛外へと追放となった彼が、暗殺の恐怖から逃れるために洛北の岩倉村にあった邸宅を購入し、家族と静かに暮らす様が描かれます。

そこである時、彼を密かに訪ねてきた一人の侍と出会い、その邂逅こそが彼の人生を大きく飛躍させることになるのですが、その侍が誰なのかは読んでからのお楽しみです♪

現在も国指定史跡として残されている彼の幽棲旧宅。
かつて彼と言を交えるために、洛中より10キロ程も離れたこの場所に大久保利通や坂本龍馬もこっそり通ったとされています。
この作品を読んだ後、訪ねてみたくなること間違いなしです!

★★★ Excellent!!!

四谷軒様の新作はあの方でした。五百円紙幣を知らない若い方はどのように覚えてるんでしょうね?

一話目という事で、まずは星一つ。『完結力』の非常に高い作者様ですので、安心して最後まで読み進め、残りの星を献上したいと思います。

歴史ものと構えずとも、読み物として楽しめるでしょう。

追記
全五話を読了、星三つとさせて頂きました。

個人戦集団戦を問わず迫力の戦闘シーンを盛り込む事の多い作者様としては、雌伏の一時をスローライフとして書き切る、趣向を変えた作品でした。