濱野乱

青年と謎のハムスターとの交流が微笑ましい。 出てくる料理がどれも美味しそう。変にマニアックなものじゃなくて、誰でも知っているものにアレンジを加えるから、味がイメージしやすいのも…続きを読む

病に冒された少女と、不思議な紳士との会話劇。

終わりと思ったことが、次へのステップに過ぎないと気づく時、新たな物語が始まる。

この世の仕事の大半は無意味かもしれない。仕事がなくなったら我々は途方に暮れてしまうのにだ。

我々は無意味だった！ 猫がブレイクスルーする。うーん、にゃんだふる。

ものぐさをしてはいけないよと、先生に言われそうなんですが。楽しそうなのでよかったです。 自分の行動って案外他人任せというか、防犯カメラに映った自分が本当の自分なんだとか、考える…続きを読む

吸血鬼による吸血鬼のための教義を作ろう。二人の高校生が編み出したのは宗教か、はたまた屁理屈か。 既存の宗教も、アイデンティティーを守るために誰かが考えたのだと思います。こうした…続きを読む

蝉は長く土の中で暮らしている。地下なんて、しみったれた場所だと我々は考えがちだ。 でも、その年月は積もり積もって美しい翅を広げる。片思いもそれに似ている。 二人の退職旅行は、…続きを読む

舞台は徳川綱吉時代の江戸。刀を打たない刀鍛冶と、最後の白拍子の少女の出会いから物語は始まります。刀鍛冶には語らぬ過去があり、少女も刀が必要な理由があるようです。 花魁や、髪結い…続きを読む

ちょっと不思議な話や、日常の中に潜む原石など、取り出し方に唸るものを感じました。バラエティーに富んだ内容です。どこから読んでも大丈夫だと思います。

私のおすすめは「栞」です。

一人の女性の等身大の生活が描かれています。喜びであったり、苦しみであったり、これから社会に出る不安は多くの人が通った道です。それと同時にSNSやオンライン授業など、今時の悩みも綴…続きを読む

よく出産時の痛みに男は耐えられないと聞きますが、本当かもしれません。すんなりと産まれてくるとは限らないんですね。 そして、苦労したからこそ生まれる喜びや絆もあると思います。 …続きを読む

悔しいけど感じちゃう。だって大人だもん。

内田樹の本にユダヤ人ってなんかすげえんだと書いてあったので、スーパーサイヤ人みたいなものかと思いきやそんなこともなく、ちんこに拘るのは万国共通なのだと親近感が湧く。 多国籍が当…続きを読む

戦争に振り回される男女。戦争は人間性を剥ぎ取る。誰も逃れられない。

よくよく考えなくても殺伐とした業務や、人間関係が描かれるのですが、不思議と厭世観は感じません。 ブラックなユーモアでクスリとなったり、ハラハラしたり、これぞエッセイという感じの…続きを読む

サウンドトラック、略してサントラ
。劇中で使われた音楽が入ったアルバムのことです。

悪いサントラってなんだろうって、考えたことなかったので、目から鱗でした。

棋は対話なりと言いますが、将棋を通じてもつれた親子関係に変化がもたらされます。

盤を挟んでのコミュニケーションは時代を越えても不滅なのてす。

職場という閉鎖的な環境で起こりうる恐怖譚。

よく逃げればいいと言いますが、環境をリセットするのは容易なことではない。

あなたの側にもこんな人いるかも。

不可解な死を迎えた夫。そこから浮かび上がるのは、謎めいた彼の過去だった。 ハンサムな部下、怪しい女たち、政治が絡み、事件は混迷の度を増していく。 夫婦という、ある意味最も近く…続きを読む

大人も子供も大好きなプリキュアシリーズ。 え？ 女児向けアニメでしょ？と食わず嫌いのあなたは損をしています。大胆な戦闘描写や、魅力的なキャラなど大人にも訴求力があるからここまで…続きを読む

岩倉具視のイメージというと、フィクサーというのがしっくりくる。 幕末は薩長がもてはやされることが多いが、岩倉や三条実美などの公家も裏で躍動していた。 そうはいっても彼らも人間…続きを読む

ハッピーエンドの恋愛ですが、ドキドキしました。こんな大学生活送りたい！

昔はいた、こういう怖い先生。でも筋が通っていれば子供は従う。

弱い人に冷たい風が当たりがち。

でも、見ている人は見ている。温かい手を差し伸べて。

将棋の棋士にとって、タイトルは大きな目標の一つだ。

それと同じくらい恋もプライベートも大事なのだ。

これは最年少タイトルホルダーを狙う少女と、それを応援する少年のお話である。

高齢者が増えていく日本で、介護は避けて通れぬ道です。 老老介護、ヤングケアラー、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。それだけ身近な問題なのです。 綺麗事抜きに、時に…続きを読む

創作論の部分を中心に読ませて頂きました。

自分だったらどうするだろうとか、同じ問いを共有できる人は多いと思います。

ワクチン接種は不安なことだらけ。 種類も多いし、副反応は怖い。でも自分で打つかどうか決めなくてはいけない。 文章の内容は反対でもなく、過度な勧めでもないため、すっと頭に入る。…続きを読む

自分の作品読まれないなぁ、面白いのになんでだろ…… そう思っている人は多いと思います。 お悩みの方は視点を変えてみるのも手かもしれません。 例えば冠婚葬祭にスエットを着て行っ…続きを読む

蜘蛛とかスライムとかに転生して、葛藤とか内的成長とかあるんですか。私にはよくわかりません。 逆にここに書かれてることの反対の作品が書籍化しまくってる気がするんですがね。 この…続きを読む

天に見放されたかのような不運を持つ男の次の職場は、イタリアのマフィアの護衛だった。 倫理にもとるような相手に顎で使われる中、現れる謎の女。 悪運はともすれば運命を変える強い…続きを読む

沙薇は異世界の生まれで、ドラゴンを操る炎の巫女だ。 事情により日本で育ったが、この度異世界に連れ戻される。そこは火山灰が絶えず降る過酷な環境だった。 育ての親との別れ、悪友マセ…続きを読む

婚約破棄された公爵令嬢の反撃。彼女を敵に回すのはよした方がいいと思いました。

これぞざまぁという感じなのでしょうか。容赦ないです。

スナックで出会った女性に、生きる心構えを教わる。マイノリティーの負い目とか、そういう繊細な機微が伝わってくる。 他人と不幸を比べるのをやめるだけで幸せになれるという所が心に響…続きを読む

家に押し込められた女の怨念が渦巻いている。うちの母も義姉の悪口を言っていたので、リアルやなと思って読みました。

こういう話読むと母性ってなんだろうと考えてしまう。

不死であることと引き換えに、災厄と戦うことになった少女たち。自己同一性や、愛などがテーマになった百合SF短編集です。

わずか百四十文字ですが、ほっこりする内容が詰まっています。空き時間にもオススメです。

毎夜、奏でられる箏の音にひかれて男が一人やってくる。 平安の和歌は恋文だけではなく、互いの世界を理解するツールでもあった。 現代よりも闇の濃い時代、手探りで相手を理解す…続きを読む

国間の闘争は、雀蜂という人造兵士の戦いに置き換わっていた。兵士に心はなく、統制された擬似戦闘が行われるはず、だった。 雀蜂を回収する戦乙女は、イレギュラーに心惑わされる。 …続きを読む

主人公はポジショニングが上手くいかない人間で、大学卒業後も定職についていない。 独白形式で進むのだが、共感できる箇所が多かった。 ここではない、どこかへ。 夢を追うという…続きを読む

ドラッグストアで働く日芽子は、月彦という美しい人と知り合い、お付き合いに発展します。 性別の垣根を越えた二人の愛と絆は時に微笑ましく、痛々しく。 箱庭のような居心地の良…続きを読む

人々の負の感情を狙う怪物たち。それを阻む魔法少女。

序盤は怪物たちの視点で物語が進むので、絶望感が味わえます。

捕食される恐怖をわからせられたい人にオススメです。

迫害された女性が海を渡った先で見たものとは。

環境が変われば必要とされるものも変わる。

そう考えると眠っている特許とか使い道があるのかもしれないですね。

国の操り人形になりかけていた聖女が反旗を翻す。 その手段はアバズレになること。 ところでアバズレってなあに？ 良い子のみんなはそんなことを聞いてパパとママを困らせないよう…続きを読む

クールな母と繊細な友人、時間の河は本当に平等なのか。

時間はあくまで主観的なもの。光速で移動するロケットを見送るのも自分次第。

どちらかというと囲いを連想してしまうのですが、どうなんだろう。

彼らがなんらかの災厄から守ってくれたと考えると、なんか辻褄があうような。

不慮の事故で亡くなった友人の後を追うため自殺を望む少女だったが、人魚にならないかと持ちかけられ…

人魚とは？ 人の魂とは？ 死について考えさせられるお話。

年齢を重ねるほどできることは増えるけど、逆に難しくなることもある。 その一つが恋愛であり、年齢を負い目に感じる人もいるだろう。 作者の方の素直な気持ちが伝わってきて、共感を覚…続きを読む

確かに自分のためだけにする食事は面倒くさい。だからって他人のためにするのも面倒くさい。

キャパオーバーな人生のその後を描いた物語。

ある日、大切な人がいなくなったら。その人が自分にとって精神的支柱だったら。

残念ながら私にはそういう人がいないのですが、片翼をもがれるような辛さは伝わってきました。