概要
これは自宅介護をコメディタッチで描く、
介護エンタテイメント・エッセイだ!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!僕が介護をする理由は……家族が大切だからだ。
サクッと読める自宅介護日記。
わたしは看護師だったので、もちろん認知症患者の看護もした。
だからここに綴られていることの実態が全て分かる。
ほんとそうだよねと苦笑いがもれる。
そして、仕事ならまだしも自宅で家人の介護は……わたしの結論はもう出ている。
あれは専門家の「仕事」だ。
そして介護士の給与を今の倍にしてもいいと思っている。
どうにかして早急に施設にお任せしたい。24時間専属など看護師でも無理!
しかし作者はこれらの体験記をサラッとサクッと笑い話にしてしまうのだ。
コメディだ。
実態がまざまざと浮かぶ私が読んでもコメディだった。
さすがだ。
いや、笑ってでもいないと自分がブチ切れそ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自宅介護を選んだ理由は、ひとつじゃない
「自宅介護」と聞いて、どんなイメージが湧くでしょうか。
明るく良いイメージを持つ人は、少ないと思います。だって、世間には介護にまつわる暗いニュースがいっぱい。悪い結末だけを突きつけられて、その実態を知る機会はなかなかありませんから不安が募るばかり。
そんな自宅介護のあれこれをカラリと明るく読ませてくれる、有意義なエッセイです。
介護のお話ですから、もちろん綺麗事じゃすみません。お世話もどんどん大変になるし、元気だった家族が弱っていくのを目の当たりにする悲しさも。
でも、本来なら重くなりがちなエピソードも、ユーモアを交えて語ってくれる。その語り口に家族としての愛情が感じられ、安心して読めるので…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自分達を愛情深く育んでくれた人の最後を、どう過ごさせてあげられるのか。
高齢になり、脳の機能も体の機能も衰えてくる家族の現実を前にした時、私たちは何を考え、どう向き合うのか。ライトでコミカルな語り口の中に、重く鋭い問いかけが濃縮された作品です。
年老いた家族への愛情と、次第に分別のつかなくなるその人の生活を支えなければならない辛さ、やりきれなさ。家族内では支えきれなくなった高齢者を施設に預けてしまうことの葛藤。話数が進むに連れて様々な感情が絡み合い、言葉にし難い苦い痛みが読み手の胸にも迫ります。
高齢者介護にまつわる問題は、一層の長寿化が進むからこその社会問題であり、深い悲しみや虚しさの伴う厳しい問題なのだと改めて痛感します。長く生きること、老いることの難しさを…続きを読む