第12話 介護認定、再び。

婆さんに関わる人が集まって、町の介護認定する人から、介護の度合いを見てもらう。


最も重要な会議と言っていい。


では、発表します!


今回の婆さんの介護認定の結果は、介護度4です。

(あれ? 前も同じ発表したような。まぁ、いっか)


1から5まであるから、まあ、二番目に重い認定だった。


最近の婆さんは、相変わらずボケてるけど、


飲食は普通にできていたし、車椅子だけど、人の力を借りればトイレにも行けていた。


それなのに4?


何で?


僕が不思議に思っていたら、


介護認定の日、婆さんは寝ていたらしい。


そして、あろうことか認定士の人に一言。


婆さん:「起きる気にもならない」


――、と言ったらしい。


これが決め手となった。


それで、4になった。


家族は3くらいの予想でいたのに。


当たり前のことだが、介護認定が重い人ほど、

介助か必要になるため、色々なものが高額になる。


他人に頼む場合は、高くつくということだ。


だから金欠の僕の家では頭を抱えた。


笑っているのは、婆さんだけ。


自分のことが分からないから。


僕が自宅介護をする理由は、

やはり家が金欠だからだ。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る