第11話 突き出し
婆さんは寝る前に、紙パンツを取り換える。
今のところ、パンツは、2回分、5回分、7回分、と3種類ある。
寝る前は当然、7回分なんだよね。
前は5回分で間に合ってたのに!
その上、婆さんは漏らすから、シーツの上に給水シートを敷いている。
そのため、家計を圧迫。
つーか、水分取らない割に漏らし過ぎじゃね?
どっからその水分出てんだよ?
婆さんはほとんど動けないから、パンツを取り換えるのも僕らがやる。
臭い?
汚い?
辛い?
うわー新たな3Kだわー。
とか、言っていられるうちは大丈夫。
車椅子に座っている婆さんの脇に両腕を差し込み、
一気に立たせ、テーブルに両手を突かせる。
婆さんが「痛い!」というが、無視しなければ終わらない。
婆さんの尻を突き出した格好でズボンを下ろし、一度座られせて、ズボンをパジャマに交換。
続いて同じ方法で再び立たせ、5回分の紙パンツから7回分のパンツに替える。
婆さんは生ケツ突き出したまま、屁をこく。
屁ならまだいい。
時には替えている最中に放尿。
もう、放尿の感覚はないらしい。
ちなみに婆さんの屁は、とても臭い。
それはもう、喚起が必要なレベル。
しかも、何故か婆さんの方が僕らより疲れている。
婆さんは、息も絶え絶えになり、
「疲れたから、寝る」と宣う。
いや、疲れてんのこっちだわ!
僕が自宅介護をする理由は、
婆さんの着替えが大変だからだ。
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