第10話 特養

最近は、そろそろ施設を考えている。


老人ホームとか介護施設って、沢山あるよね。


ここは田舎だから、少子高齢社会で、小学校跡地を、老人ホームとして再利用しているところもある。


子供がそれだけ少ないってこと。


うーん。問題だなぁ。


父方の祖父は呼吸器の疾患があったから、

病院付属の老人ホームに入居してた。


一か月に10万くらいしていて、びっくりした。


そんな金は、晩年金欠の家では払えない。


でも、今の婆さんの介護はちょっと厳しい。


自宅介護の限界は、近い。


母は、老人ホームの説明を聞きに行った。


いくらかかる?


買い足さないといけない物もあるし。


母はドキドキものだったと思う。


で、母が帰宅してから聞いてみて、


心配事が一つ減った。


何でも、老人ホームに「特養」がつくと安いらしい。


婆さんを預けようとしていたのは、


「特養老人ホーム」だった。


老人ホームに比べて、半額近いのだった。


しかし、その分順番待ちがある。


そう。


ここは少子高齢社会。


「特養」は常に飽和状態。


しかも、順番が何番で、どれくらい待つのかは、一切教えてもらえない規則があった。


だから、すぐには入居できないのだ。


僕が自宅介護している理由は、

婆さんが入居待ちしているからだ。

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