私はコンピュータが苦手です。でも毎日、コンピュータの前に座らなければなりません。ですからSEさんを、本当に尊敬しています。
たまに新しいアプリの運用で、説明に来られると本当に何でも知っているなと、感心すること頻りです。で、そのSEさんに、うちの娘もなりました。どんな事をする仕事なのかと、興味を持ってこのエッセイを覗きに来ました。
SEさんて大変な職業なのですねぇ。壊れる前に慣れるしか(社畜化)するしかないのでしょう。少なくとも作者様は、見事に順応されておりました。
本当に涙なくしては読めない、至高の社畜エッセイです。理系なのに体育会系の職場で、文系の可憐な淑女様は、どの様な活躍をなさるのでしょうか?
寝落ちで倒れる同僚、雪の中で螺旋階段を滑り落ちる上司、涼しい場所(地下)で一晩を過ごすマネージャー。
なんだこの世界、壮絶すぎる。
しかし、読んでいると笑いしか出ない。
いつの間にかこんな楽しい世界があるんだな(錯乱)という気分になってくる。
登場人物全てキャラが立っていて、そしてどこかおか……個性的だ。
悲壮感が漂うけれども、にやっとしてしまう。
なんだろう、とても笑えないけれど、間違いなく面白い。
淡島さんの語り口が悲惨な現実を、愉快な逸話に変えてみせる。
――ビルが爆発したり、マンホールが飛んだりするけど淡島さんは元気です。
そんな楽しいお話です。
いつの間にか入り込んでしまうことは保証します。