概要
日本人初の真の世界平和主義者、その外交官の若き日を描いた青春小説
21世紀になってもなお、力による現状変更という大国の暴挙がまかり通る現実世界にあって、かつて、世界平和の理想実現に邁進し、全世界からその高潔な人品を称賛された日本人がいました。
彼は、幕末激動の明治2年、賊軍の地であった出羽国に誕生し、教育熱心な家族の愛情の中で成長していきます。
彼こそ、後にポーツマス日露講話条約の随行員として堪能なフランス語を駆使して講話締結に尽力し、第一次世界大戦後に成立した国際連盟の日本全権として活躍、その人格的高潔さは世界的にも称賛されて、アジア人として初の国際司法裁判所所長に満場一致で選出された、法学博士安達峰一郎です。彼は恒久世界平和の理想を信じ、国際法に基づいた争いのない社会の実現を目指しました。彼こそが日本人として最初の、真の世界平和主義者でした。
彼は、幕末激動の明治2年、賊軍の地であった出羽国に誕生し、教育熱心な家族の愛情の中で成長していきます。
彼こそ、後にポーツマス日露講話条約の随行員として堪能なフランス語を駆使して講話締結に尽力し、第一次世界大戦後に成立した国際連盟の日本全権として活躍、その人格的高潔さは世界的にも称賛されて、アジア人として初の国際司法裁判所所長に満場一致で選出された、法学博士安達峰一郎です。彼は恒久世界平和の理想を信じ、国際法に基づいた争いのない社会の実現を目指しました。彼こそが日本人として最初の、真の世界平和主義者でした。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!土の匂い、草の匂い。人の暖かさと冷徹さ。その中から立ち上がる志。
この作品に出会うまで「安達峰一郎」という人物については全く存じ上げておりませんでした。
時は明治政府が成立したばかりの頃、所は山形県の村。
幕藩体制の感覚が色濃く残る農村に生まれた主人公・安達峰一郎を通して当時の農村の様子が描かれます。
作者様の丹念な資料調査に基づいて描かれるその様子は、人々の息遣いや生きる力を強く感じさせてくれますが、やがて成立したばかりの山形県庁から、新道開設に伴うトンネル工事の資金を平等に負担せよというお達しが届きます。
新道の利便性を受益する位置に無い峰一郎たちの村。郡の大人たちは、この重い負担に法に則った抵抗運動を開始し、幼い峰一郎もその運動に深く関わり敵味方問わ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!明治期の山形を駆け、やがて世界へと駆けめぐる男――その青春とは
明治期の東北というと、戊辰戦争の傷跡が生々しく、復興あるいは巻き返しに挑む熱さに満ちたイメージがありますが、その――北国らしからぬ熱さ、熱風の嵐の中を、雄々しく、健やかに、まるで杉の大樹のようにすくすくと育ち、そして世界へとその梢を伸ばしていく男、安達峰一郎。
だが彼の生地、山形は、県令・三島通庸の支配下にあり、危機に瀕していた。その危機に立ち向かう大人たちの背中を見て、峰一郎は何を思い、どう行動していくのか――。
大河でありながら、それだけでなく、友情あり、喧嘩あり、恋愛ありと、その熱い日々を共に過ごすことができる青春譜です。
また、山形という、豊穣かつ人情味あふれる土地の素晴らしさも伝…続きを読む