転生超越者は胸の穴を埋めたい（書籍版：転生程度で胸の穴は埋まらない）

一言だけ、泣けます

主人公のコノエは、「強くてかっこいい、けれど弱さのある」キャラクターとして非常に魅力的です。人を信じられない葛藤や、愛を求める心情描写が深く、読者の感情を強く揺さぶります。

ヒロインをはじめとする登場人物も一人ひとりが魅力的で、主人公の成長に大きな影響を与えます。

この作品は、異世界転生という舞台設定を用いながら、孤独な主人公が真実の愛を知り、心の欠落を埋めていく成長と感動の物語として、とても感動的です。重厚なテーマを扱いながらも、読後感は温かく、完成度の高い作品だと言えるでしょう。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（73文字）

幸せになってくれ
そう思わせてくれる物語

思いが魔法になる世界で、心が死んでいると言われてもおかしくないくらいぼろぼろで感情もほとんど失われている孤独な主人公が、転生して愛を知り心の傷を癒されながら成長していく物語です。ヒロインも一人一人しっかり書かれていて、それぞれが主人公に影響を与えて失われた思いや感情を新たに得ていきます。その先に得た魔法がもうほんとやばいです。強さ的にはよくある無双系とか万能系みたいなものではなく、どっちかっていうと弱い魔法じゃないかな、と思う魔法です。それでもその魔法に込められた思いがとても感動して涙が出ました。

とても、とても素敵な作品でした。

登場人物が魅力的なことももちろんですが……

一見淡々としているように見えて、自然と感情移入を誘い強く感情を揺さぶってくる地の文が素晴らしかったです。

思わず一気読みしてしまいました。
ストーリーが丁寧で面白く、感動するポイントも多々あり、この作品に出逢うことができて良かったと感じました。
愛と祈りに満ちた、素晴らしい作品だと思います。