読み終わってみると、見事なタイトル回収。

そんなに頻繁に京都に足を運んでいるわけではないのですが、京都の鴨川沿いの情景描写が見事で、鮮やかに風景が浮かんで来ます。
まずその流麗な文章の表現力に引き込まれ読み進めていくうちに、徐々に作者様によって巧妙に播かれた違和感の種が、読んでいる自分のなかに育っているのに気づかされました。
その違和感が形になる後編のある瞬間、全てが繋がったように感じられると同時に、背中をぞわりとした怖気が襲います。
この時期に読むのではなく、8月上旬の暑い盛りに読むべきでした。                                                                                                                                                          

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