概要
【カクヨムコン9:最熱狂賞受賞】老害は死刑になっても良いと思いますか?
20XX年、大豆生田賢治内閣によって『老害対策法』が制定された。
告発された老人は老害審判にかけられ、死刑になるか無罪放免になるかの二択だ。
当初から老害対策法に反対する厚労大臣の佐宗励介。
この法律の裏には何かあると嗅ぎまわる記者の内田陽介。
第一の老害を担当した市役所職員の佐伯優一と相川あずさ。
様々な人間がこの法律に関わり、運命の歯車が回っていく。
*この物語はフィクションであり、実際の人物、出来事とは一切関係ございません。
告発された老人は老害審判にかけられ、死刑になるか無罪放免になるかの二択だ。
当初から老害対策法に反対する厚労大臣の佐宗励介。
この法律の裏には何かあると嗅ぎまわる記者の内田陽介。
第一の老害を担当した市役所職員の佐伯優一と相川あずさ。
様々な人間がこの法律に関わり、運命の歯車が回っていく。
*この物語はフィクションであり、実際の人物、出来事とは一切関係ございません。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ひとつの法律から政治と集団心理の膿が吐き出されてゆく。完読必須の意欲作
作品の圧倒的なパワーに序盤からグングン引き込まれました。「老害対策法」なんて一見冗談のような法律にみえますが、これが本当に施行され、訴えられた老人たちがいとも簡単に死刑になってゆく。この理不尽がものすごいリアリティをもって迫ってきます。
淡々と切り捨てるように命が落とされる展開に抵抗を覚える方もいるでしょう。でもその原因は、無責任なモンスターと化した群集心理。その中に自分は入っていないと言い切れるでしょうか。
簡単になびく世論と政治の裏側ではびこる不正をあぶりだす完読必須の意欲作です。最後まで読み切った先に何が見えてくるか。それは読了した人へのプレゼントであり、課題でもあると思いました。 - ★★★ Excellent!!!他人事ではない!? トンデモ法案から見えてくる悪意、社会のあり方
通報された老人は全員が審判にかけられ、その様子は生放送される。国民投票によって老害と認定されれば即銃殺刑、されなければ無罪放免。そんな「老害対策法」が制定された日本を描く、社会派理不尽ホラー。
タイトルだけでインパクトがすごいです!
冒頭で語られる老害対策法の内容は穴だらけで、その時点からあれこれ考えることをやめられませんでした。予期した不安が物語の中で的中したり、想定していなかった視点が飛び出したりで、ずっと思考と心が動かされ続けました。
この法だけを見るとリアリティ・ラインは低いです。でも、作中で描かれる人間や問題に目を向けると、ついつい現実にある色々なものと重ねてしまいました。
それ…続きを読む