途中、何度もため息をつきました……。
私が高校生の時、バンドをしてた同級生が学園祭で演奏していました。とても上手だったので卒業後は音楽をするために上京しました。しかし数年後、赤ちゃんができて結婚するために地元に帰ってきました。この小説を読んでいるとそれを思い出します。
なにが正しいとかなにが悪いとか、どの判断が正解で不正解で、なんてものはないんですよね。
青春のがむしゃら感とか、夢との折り合いとか、そういった切なさや無邪気さが入り組んだような小説でした。
ため息がでるのは、私が高校時代が思い出になっている年代だからでしょうか。
高校生や大学生が読んだらまた別の感想を持つかもしれませんね。
こういうものだよなぁ・・・と納得できる導入です!導入の舞台装置として「寮」という設定も素敵ですね!
バンドものだとどちらかというと、部室やハコ等々が舞台になるので自宅通い、もしくは複雑な事情で一人暮らしなどが多いと思うのですが、スポーツものでもないのに「寮」設定というのがとても魅力に感じます!
そこで同室になった友達の影響で・・・という、とても学生らしい、そしてだからこそ応援したくなるスタートをきることになります!
このレビューを書いている今、私は完結まで読了済です。
ちょっと最後を読んでとても好みな締めのため、色々ここに書きたくなる衝動が溢れていますが、そこはぜひともみなさんの目で確認していただきたいです!
バンドのメインは夜のハコですが、とても青空が似合う作品でもありました!