チャキチャキな床屋さん

　髪を切ってさっぱりするように、このお話もさっぱりとするいいお話でした。
　店主が江戸っ子ということもあり、会話のテンポがいいのです。そして人情味にも溢れていて素敵でした。

　このお話を読んでいると、私たちは髪を切ってもらうだけではなく、美容師さんや理容師さんの方の気遣いに心を癒されていることを感じます。
　短くてあっという間に読めますが、きっと読んだ多くの方の気持ちを温かく包んでくれることでしょう。

人情噺が読みたくなったらどうぞ！
昔ながらの床屋さんを思い出したくなったらどうぞ！
レトロな雰囲気がお好きな方　どうぞ！

散髪って面倒くさい、できることなら行きたくないって人、まずはこちらをご覧なさい。
切ってもらいたくなりますから！
感染症だの暑熱だの、大変なご時世ですが、変わらないものがここにあります。

……何はともあれ、読んでみてください。
散髪したあとのあの気持ち良さ、ああいう気持ちを味わえますから……髪を切りたくなるくらいに。

じめじめ梅雨にこれでサヨナラするぜー！
この大将の床屋でなあ！
きっと切って貰ってる最中のハサミが冷たくて気持ちいいぜー！
ついでにオイラの誇りも回復だあ！
以上！

私の頭の中には、ぴん！と背筋が伸びた、角刈り白髪のいなせなお爺さん！がおわしました。

その行動の一つ一つが、お爺さんには当たり前の行動。
だけど。
いぶし銀の気持ちと行動は、今日もそっと優しく芽吹いて、人の心を温かく、何気なく揺らします。

おススメです(≧▽≦)♪

主人公は、理髪店を営む、生粋の江戸っ子。
気は短く、口は早い。
でも、一見乱暴な言葉だが、伝わる心意気は、とても人情味溢れている。
体の不自由な老人の散髪も全く厭わず、即決。
訪れた老人が、また江戸っ子気質で、言葉の火花が散るが、仕事はきっちり、プロ仕様。

老人を連れてきた息子である青年にもまた、優しい気遣いに溢れている。

鉄板のギャグも、くすりと笑ってしまいました。

…リアルでも、この主人公によく似たおじいちゃんがいて、ふと、その方のことを思い出しました。
言葉が絵に描いたような江戸っ子仕様でしたが、病院にお見舞いにいったら、
「体に気いつけてな！」と、こちらが気遣われました(笑)
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